組織の知識


昨年改訂された、品質マネジメント規格であるISO9001に、新たな要求事項として「組織の知識」が追加されました。この項目は、社員や技術者が個々にもつ知識を組織全体で利用できる形にまとめ、それを組織全体で共有し、維持管理することの必要性を示した要求事項です。つまり特定の個人が持っている技術・技能から、その人の作業のやり方を基にした標準を作成し、他の人に教育訓練を行うことで、誰でも作業が行えるようになるという考え方です。

自社には独自の技術・技能があるからと言って、それが一人の社員のみが持つものであれば、その社員が辞めたとたん、競争力の源泉であったはずのその技術・技能は消滅することになります。そうならないためにも、組織の知識の蓄積をしていかなければなりません。
組織の知識を蓄積していく方法としては、下図の順で対応を行います。

この中で最も重要な項目は「技術・技能の抽出」であり、社内に存在する自社独自の技術の「見える化」を行うことから始めます。具体的には、各々の製品、サービスの工程別の作業や設備、資格などを、技術者の観察、ヒアリングを通じて、重要と思われる技能・技術に絞り込んで抽出します。その上でマニュアルを整備し、教育体系を構築することで、組織全体で共有していきます。また、顧客のニーズや環境の変化によって、やり方の変更が必要になる場合もあります。そのことを見据えて、常に新しい知識を収集するルートを明らかにしておくなどの工夫も必要です。

(MYKOMONプロジェクト経営コラムより抜粋しております。これらの情報を実際の意思決定等に利用される場合は、利用者ご自身の判断でお願いいたします。)