1.決算賞与

決算賞与は、節税対策として使えます。
賞与は原則として、支払った日の属する事業年度の経費となります。
そのため、決算賞与を決算期末までに従業員に支払う場合は特に問題がありません。
しかし、決算期末までに支払っていないが、経費にする場合は、通常の賞与とは異なり、一定の要件があります。

2.支払っていないが、経費にするための要件

それでは、法人税法上、決算期末までに支払っていないが、経費にするための要件は、どのように規定されているか見てみましょう。下記の3つの要件を満たした場合に決算賞与が経費として認められます。

1)支給額を、各人別に、かつ、同時期に支給を受けるすべての使用人に通知していること。

2)1)の通知した金額を通知したすべての使用人に対し、その通知をした日の属する事業年度終了の日の翌日から1か月以内に支払っていること。

3)その支給額につき、1)の通知をした日の属する事業年度において損金経理していること。(No5350 使用人賞与の損金参入時期 国税庁)

 

内容を要約すると下記のようになります。
1)個人別に通知すること。
2)決算日後、1か月以内支払うこと。
3)賞与/未払金の処理をすること。

注意点です。
支給を受ける従業員すべてに、賞与明細を作成することが、ポイントです。
決算賞与は、税務調査でも確認される場合が多いです。
そのため、必ず証拠となる賞与通知書を作成し、従業員に署名、捺印をしてもらい、保管しておきましょう。
また通知した金額と実際に支払った金額が1人でも異なっていたら、賞与の全額が損金として認めらないため、注意が必要です。

3.決算賞与のメリットとデメリット

決算賞与は上記のように要件を満たせば、当期の経費となるため、節税につながります。また従業員のモチベーションアップにつながる点がメリットです。しかし、賞与を支払えば、税金は少なくなるかもしれませんが、その分、お金が会社から出ていくことになります。また一度決算賞与を支払うと、従業員は翌年も、もらえるだろうと期待します。翌年決算賞与を支払うことができなければ、逆にモチベーションを下げてしまう結果となってしまいます。そのため、決算賞与を支給する基準を作成しておくとよいでしょう。

4.まとめ

今回は決算賞与についてご説明いたしました。
このように決算賞与は、決算対策として有効な手段ですが、支払っていないが、経費とする場合には要件があります。必ず賞与通知書を作成して、税務調査に備えておきましょう。