資金繰りを改善するために。費用と支出の違いを理解しよう


 費用は人件費、外注費、売上原価(仕入)、旅費交通費などです。費用は発生した時に経費処理するので、必ずしも現金支出が伴っているわけではありません。単なる時間的なズレだけにすぎません。
 また、費用ではないけれど支出になるものがあります。代表格が設備投資です。建物を建てた、機械を買った、車を買ったなどです。これらは資産であって費用ではありませんが、お金は出ていくので支出なのです。
 ただし、設備投資等の支出は、減価償却という手続きを経て「減価償却費」として費用化されていきます。
 また、借入金の返済も支出です。借入金だけはなく、他の負債も返済すれば必ずお金が出ていくので支出なのです。

 支出はザックリ言って、下記の算式にまとめることが出来ます。

支出 = 費用 + 資産の増加 + 負債の減少

費用


 費用は少なければ少ないほど資金の流出を減らしますので、抑える必要があります。仕入であれば安い方が良いですし、交際費や消耗品費などの経費も、少ない方がお金は増えます。
 しかし、経費の中には収益を上げるための戦略的経費があって、これを抑えてしまうと将来の収益を生まなくなってしまうことがあります。戦略的経費とは、人件費・広告宣伝費・研究開発費・研修費などです。
 これらの経費を節約すると、将来の収益の獲得チャンスを失い、逆にお金を減らしてしまうことになってしまうことにもなりかねません。

資産の増加


 受取手形や売掛金等の増加は資産の増加です。回収サイトが長くなればなるほど、資産が増加してお金が増えなくなります。
 また、設備投資も資産の増加で、設備投資をすれば当然お金は減少します。しかし、設備投資をしなければ、将来の収益を増やすことが出来ません。
 したがって将来の収益を増やすような設備投資は積極的に行い、将来の収益増につながらないような資産の購入は避けるべきです。特に、高級乗用車の購入やリゾート会員権の購入などは絶対に止めるべきです。

負債の減少


 買掛金や未払金の減少は負債の減少です。支払いサイトを短くすれば負債は減少しますが、同時にお金も減少してしまいます。
 借入金の返済も負債の減少ですが、返済金額が大きければ大きいほどお金が減少します。返済金額を少なくするためには、借入金の返済期間を長くすることです。

まとめ


 お金に関してどんぶり勘定ではなく、自社のお金の状況を科学的に分析しなければなりません。
 お金が足りない場合、収益を増やすべきか、資産を売却すべきか、負債を増やすべきか、費用を減らすべきか、設備投資を抑えるべきか、負債の返済を減らすべきかなど、バランスを取りながら管理していく必要があります。
 収入を最大にし、支出を最小にすることを、経営の最重要課題として取り組んでいきましょう。

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