みなさんは会社が倒産する理由をご存じでしょうか。
赤字が原因で倒産すると思っている人が多いと思います。
ところが黒字倒産という言葉があるように、会社は赤字や売上激減だけでは決して潰れません。

繰り返しますが、倒産してしまうのは「キャッシュがなくなったとき」です。
買掛金や支払手形を利用して仕入を行い、支払いを先に延ばしても、最後には現金で支払う必要があります。

銀行から借入れをして一時的にまかなっても、やはり返済をすることは避けられません。
必ずキャッシュは必要なのです。

キャッシュを増やす方法として一番良い方法は利益を出すことです。
では、どうやったら利益を出せるのか。
方法の一つとして、経費削減があります。

経費を削減すればその分だけ利益が増えます。しかし利益を出すための良い経費削減と悪い経費削減があるので注意が必要です。

~やってはいけない悪い経費削減の例~
売上を作るための経費削減
商品の品質に関する経費削減
信用が低下してしまうような経費削減
理由が明確でない経費削減
法令順守に反する経費削減
などがあります。
詳しくは5月29日にアップされている「資金繰りを余計に悪化させる!やってはいけない経費削減方法」をご覧ください。

資金繰りを余計に悪化させる!やってはいけない経費削減方法

キャッシュを増やす一番良い方法である「利益を出すこと」ですが、利益は計算上の結果であって、目に見えるものではありません。

減価償却の手法一つとっても、利益はすぐに変わってしまいます。
実際目に見えるのはキャッシュ、お金なわけです。
そのため徹底的にキャッシュ、お金にこだわる必要があります。

売掛金の回収が遅いと、売上は発生しているがキャッシュは入ってきていません。
また反対に買掛金の支払いが早いと、お金が出ていくのも早く、手元のキャッシュは減ります。

お金の回収と支払のバランスが悪いのも、黒字倒産の原因の一つです。

そのリスクを軽減するためにキャッシュフロー計算書というものがあります。
キャッシュフロー計算書では、キャッシュが本業により増えたのか借入により増えたのか、或いは資産を購入して減ったのか借入を返済して減ったのかなど、キャッシュの流れがよく分かります。

キャッシュフロー計算書は「営業活動によるキャッシュフロー」「投資活動によるキャッシュフロー」「財務活動によるキャッシュフロー」の3つから構成されています。

営業活動によるキャッシュフローとは


収入から商品支払、経費や人件費などの支出を差し引き、その会社が本来の営業活動でどれだけのキャッシュを稼いだかを示しています。

商品の代金の回収や、支払いなどで構成されており、本業での営業活動収入が良い会社は、営業キャッシュフローがプラスになっています。

損益計算書と異なり、利益を出していても営業キャッシュが増えるというわけではありません。

売上を掛けで回収する場合、回収するまで資金にならないため、キャッシュは増えません。
そのため、売上が大きくても現金がなく経営は厳しい状態となります。
逆に仕入を掛けで支払えば、その支払いまでの間資金に余裕ができます。

投資活動によるキャッシュフローとは

会社が将来の営業活動のためにどれくらいキャッシュを支出し、回収したかを示しています。

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固定資産や有価証券の取得および売却などで構成されています。
将来のために設備投資などをしている会社は、この項目がマイナスになります。

逆に、固定資産を売却したり、株を売却したりしていると、この項目はプラスになります。キャッシュに余裕がなく、購入よりも売却のほうが多くなっている状態を示します。

財務活動によるキャッシュフローとは

財務活動によるキャッシュフローは、借入金等による資金調達や返済などで構成されています。

営業活動で生み出したキャッシュで借入金を返済すれば、この項目がマイナスになりますし、資金繰りの苦しい会社では、不足した資金を銀行から借入をするためプラスになっています。

またキャッシュが多くある会社でも、それ以上に投資している会社は、投資活動によるキャッシュフローがマイナスになり、財務活動によるキャッシュフローがプラスになります。
そのため、投資活動、財務活動のキャッシュフローでは、会社の積極性も見ることができます。

次回のコラムでは、実際にキャッシュフロー計算書を使ってキャッシュの流れをみていきたいと思います。

投稿者プロフィール

菱刈 満里子
菱刈 満里子
大学卒業後、大手証券会社、文部科学省研究室秘書等を経験後SMC税理士法人に入社。
会計・税務業務に13年間携わった後、経営計画を中心とした未来経営に軸足を移す。
のべ150社以上の経営計画を作成、経営支援を行っている。