負債による収入。
最後に一番危険な資金繰り方法、支払手形についてお話しいたしましょう。

支払手形とは、仕入代金を支払うために振り出した支払義務を表示する手形債務のことを言います。
これは、商品やサービスなどを仕入れた対価として、仕入先(販売先)に代金を支払うために振り出した手形のことを指します。
買掛金とよく似ていますが、手形を振り出しているところが大きく違います。

支払いの担保のような支払手形を振り出しているために、支払いをしなかった場合のペナルティも大きく違います。

買掛金は支払期日に支払うことができない場合、仕入先さえ了解すれば支払を延期することができます。
一方、支払手形は支払期日までに全額支払いをしなければ、支払いは不渡りとなります。
6か月以内に2度不渡りを出すと銀行取引停止となります。

銀行取引停止となれば実質的には商売はできませんので倒産するしかありません。このペナルティはあまりにも大き過ぎます。

支払手形は、銀行の了解をいちいち取り付けなくても、単に紙切れに金額を書くだけで莫大な金額が資金調達できる、最も安易で楽な資金調達方法です。したがってそのペナルティが大きくても当たり前なのです。


私は中小企業経営者には必ず支払手形の発行は止めるように伝え、更に止め方のアドバイスもしています。

過去、私は100社以上の中小企業に支払手形の発行を止めさせてきました。これは私の使命です。

私は今までお客様である中小企業経営者を自殺で2人亡くしています。

当然、資金繰りに窮して自殺されたわけですが、2人とも支払手形を発行している会社でした。
さらに高級外車に乗っていましたね。
支払手形を発行していると、支払期日には待ったなしで全額支払資金を用意しなければなりません。

できなければ倒産です。先の中小企業経営者は、この倒産の恐怖に負けて自殺されたと思っています。
支払手形を発行していなければ、資金が用意できなくても、買掛金や未払金は一定期間であれば「待った」が効くでしょう。
ところが支払手形はこの「待った」が効かないのです。

支払手形は資金調達自体が簡単な分ペナルティが大きすぎるので、即刻辞めるべきです!

支払手形の止め方については、過去100社以上の支払手形を止めさせた私に気軽に聞いてくださいね。

私は支払手形を発行している経営者を見ると、ぬるま湯に浸かった三流アホ経営者に見えます。
さらにそういうアホ経営者に私が支払手形の発行を止めましょうというと、提案すると端から「そんなの無理です。」と何も考えずに答えるアホばかりです。

特に二代目・三代目にこのアホ経営者のタイプが多いですね。

余談ですが、法人税の滞納に比べ、消費税や源泉所得税の滞納の方が、税務署の取り立てや差し押さえも厳しいように感じます。
それは消費税も源泉所得税も人から預かった資金なので、運転資金に回してはいけない資金だからではないかと思います。

以上の通り、収入である負債の増加による資金調達の仕方次第では、企業が倒産したり、最悪の場合には人の命を落としたりすることにもなりかねません。

安易な資金調達をしないよう、資金繰りは十分計画を立てて行うことですね。

投稿者プロフィール

曽根 康正
曽根 康正
SMCグループ代表、1959年(昭和34年6月8日)に岐阜県多治見市で生まれる。
「社外重役の立場から専門能力を発揮し中小企業を支援する」
というグループ経営目標のもと、東海エリアにおいてNo.1の会計事務所を目指す。