今回は、飲食業の経営計画についてお話しします。
飲食業を経営する場合、「食材費は売上の30%、人件費は売上の30%を目安にする。」
というフレーズを一度は聞いたことがあると思います。 

これは飲食業の重要な指標で、「FLコスト」と呼ばれるものです。
「F」とは「Food」、つまり食材費のこと。そして「L」は「Labor」で、人件費を指します。
飲食業において利益を出すためには、この「食材費」と「人件費」を売上の60%以内に抑えなければいけないと言われており、その目安として「食材費率=30%」「人件費率=30%」という数字があります。

「FLコスト」に対して、経営計画の作成で基準となる重要な指標は、「限界利益率」(※2)と「給与分配率」(※4)です。
(※1) 限界利益=売上高-変動費(※3) 
(※2) 限界利益率=限界利益÷売上高×100
(※3) 変動費=食材費
(※4) 給与分配率=人件費(※5)÷限界利益×100
(※5) 人件費=給料・賞与(法定福利費・福利厚生費は含まない)

それでは、「FLコスト」を「限界利益率」と「給与分配率」に置き換えてみましょう。

売上が100の時、FLコストは、食材費 30 人件費 30 を目標としますので、限界利益は、

売上100-食材費30=限界利益70 

となります。(限界利益率は70%)

給与分配率はどうでしょうか。

人件費30÷限界利益70×100=42.8%
給与分配率は、どんな業種であっても40%~50%の間に抑えることを目標としますが、飲食業においては、ズバリ42.8%を目標とすると良いでしょう。

上記をまとめてみますと、
FLコスト= 「売上に対する食材費率=30%」「売上に対する人件費率=30%」
経営計画を作成する上での指標=限界利益率 70% 給与分配率 42.8%
このように言い換えることができます。

飲食業を経営する方とお話しする際、人件費は30%に抑えているという会話を良く聞きますが、FLコストで言う「人件費率」と「給与分配率」はまったく別の比率ですので、注意が必要です。

次回は、「食材費率」と「給与分配率」をポイントに、飲食業の具体的経営計画の作り方をお話します。
お楽しみに。

投稿者プロフィール

浅田 和利
浅田 和利
SMCグループ (株)会計ファクトリー 代表取締役
1968年大阪府生まれのB型
東京・千葉の会計事務所を経て、2008年SMCグループに入社。
先行経営(MAS監査)を通じてお客様の経営支援を行っている。

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