SMCグループ代表 曽 根 康 正
(公認会計士・税理士・CFP)
【経歴】 昭和34年6月8日生まれ、
昭和57年3月 慶應義塾大学卒業。
昭和58年9月 公認会計士試験合格
SMC税理士法人代表社員
曽根公認会計士事務所所長
(株)曽根経営センター代表取締役
(株)経営クラブ顧問
新年、明けましておめでとうございます。
今年は辰年です。「辰」に手偏を振ると「振」、振動の振、辰年は「揺れ動く変化の年」だそうです。ある逸話を紹介します。
古代魚バルビーヨとカメ
その沼は、ここ数年、水位の低下が続いていた。それを心配する年老いたカメが、沼に棲む生き物を呼び集め、自分の出した結論を伝えた。
「もうみんなも気づいておると思うが、年々水が少なくなっておる。今はまだ、深刻な問題とは誰も思わないじゃろう。じゃが、この先何世紀も、水は干上がり続けるとわしは見ておる」この発言で、大きなどよめきが起こった。沼の水量がほんの少しずつ、減り続けているのはみんな知っていたが、それほど大変なことだとは思っていなかったのだ。よわい100歳を数える年寄りカメは、話を続けた。
「さいわい、わしらにはまだたっぷり時間がある。わしらの種族が生き残るには、進化せねばならん。」 みんなは驚いた。ショックが収まったころ、どうすればそれができるのかみんなは尋ねた。
「毎日何分間か水から出て過ごす事を何度も繰り返し、後の世代にも同じことをやるよう伝えるのじゃ。そうすれば、どの種族もいつかは進化し、水のないところでも生きられるようになる」と。 皆は忍耐のいるこの計画を実行した。そして数十の世代を経て、水の外で呼吸することも、陸のものを食べて生きることもできるようになった。
だが例外がいた。古代魚バルビーヨは、カメの考えには目もくれなかった。彼は、そのうち雨が降って問題は解決するとかたくなに信じていた。しかし、しまいには、かつて沼があった一帯は水深数センチ程度の水たまりを残すだけとなった。 やせて動くこともできないバルビーヨは、泣いてわが身の不幸を嘆いた。「なんて不幸なんだ、俺は。何もかもが俺に不利に働いた。なんという不運!」バルビーヨは蒸し暑い地上で息絶えた。なかなか死ねずに苦しみながら。変わることもなかなか出来なかったが、死ぬこともなかなかできなかった。
この逸話はどこかの旧態依然とした地場産業企業のような話でしょう。
「辰年」は上記の古代魚バルビーヨのような企業が干上がる年です。自社が変化することをリスクと考え、世の中が変化しているにも関わらず、変化を拒み続けた企業がいよいよ終焉を迎えます。一方、変化を続けてきた企業には「長い冬からの脱出」、「自然の草木に勢いがつき、活気を取り戻す」、「新しいものが次々と誕生していく」などなど、多くのチャンスが巡ってくる年になるでしょう。
「辰年」は変化しないことがリスクで、変化することがリスクヘッジになる年です。
今年は勇気を持って変化し続けましょう。

