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 内職先生やお山の大将先生から社員は給料を安くして使うものなので変に能力向上して欲しくないと思っているかもしれません。能力を向上すると給料を上げなければならないからですね。でも、経営者である読者の先生方は何とかして社員の能力を向上させたいと思っていますよね。さて、まずは社員の能力をどのように向上させたら良いでしょうか?

 私は開業以来、社員の能力向上は実務で多くの経験積むこと以外に有効な手段はないと思っています。これは今でもそう思っています。社員にドンドン仕事をさせて多くの経験を積ませることで能力が向上して実力が付いていきます。実力がなく仕事が出来ないうちは長時間労働、土日出勤も当たり前でドンドン過重労働をさせて経験を積ませてきました。会計事務所がブラックであればあるほど社員は早く成長するものです。しかし、最近ではそんなことを口にしたり、実行したりしたら労働基準法違反で逮捕されてしまいますね。とっても、社員の能力向上をさせづらい環境になったものです。

 では、合法的に社員の能力を向上させるためには、まず定期的な社員研修を行うことです。SMCグループでは会計・税務の専門知識の研修を能力別に初級研修・中級研修・上級研修を月1回2時間ぐらい行います。会計・税務の専門知識の教育以外にもマナー研修、若手相手に人間力向上研修も毎月行っています。そして、研修の効果があるかどうかを研修の最後に理解度試験をするようにしています。更に年に2度、事務所全体で7領域(経営分析、月次処理、法人税、消費税、所得税、相続税、給与計算・社会保険)試験を行って1位から最下位まで試験結果をすべて公表するようにしています。これは酷なようですが競争しながら能力向上をするための刺激としては必要なことだと思っています。研修で重要なことは座って聞いていれば何とかなるような研修はしないことです。前述の通りの試験を行うことと研修を受講したら必ず研修報告書を提出させることにしています。それでも研修中に居眠りしているダメ社員もいますけどね。

 さて、研修を受講した社員全員に能力を向上して欲しいと思うのは経営者としての当然の感情なのですが、そんなに簡単には社員の能力は向上しません。私は社員研修を受講しただけで社員の能力が向上すればすべての社員の能力が向上するはずです。当然、そんなことは無理な話です。社員研修は研修受講後、社員が勉強するための単なるきっかけ作りでしかないと思っています。マナーにしても税務会計の知識にしても明らかに能力が向上したとわかるようになるまでには長い時間と継続的な努力が必要となります。しかも、社員自身の継続的な努力が不可欠なのです。社員が研修を受けて、自分自身で勉強しなければならないということに気付くことです。社員が気付いたならば次はそれを継続させる仕組み作りが必要なのです。SMCグループでは社内試験をして結果をすべて公表して競争意識を駆り立てること、税理士試験や日商簿記検定などの資格取得を推奨して、社員間で競争させることです。

 結局、私達経営者は社員を意図して成長させることは決してできませんが、社員が成長するきっかけ作り、あるいは場の提供をすることはできます。如何に多くのきっかけを作るか、如何に多くの場の提供をできるかです。あとは社員自身、自ら成長したい、能力を向上したいと如何に思うか、そして、自ら継続的に実行に移すかが鍵となります。内職先生、お山の大将先生にはこの私の気持ちはわからないだろうなあ