会計事務所は何故、売上を伸ばさないといけないのか?その理由を3つの視点から見てみます。

まず、1番目の視点は会計事務所のお客様からの視点です。お客様である中小企業は会計事務所に何を期待しているのでしょうか?会計税務を適正に処理し、会計税務の適切なアドバイスをすることは当然ですが、「先生」と言われる理由には多くの中小企業の経営を見ている会計事務所の先生に経営に関するアドバイスを大いに期待しているからです。

お客様は会計税務だけではもう満足しないのです。経営のアドバイスを期待される会計事務所の先生は多くのお客様の経営情報を収集して、その情報をすべてのお客様にフィードバックしてお客様のお役に立つ必要があります。大きな規模の会計事務所はそれだけ多くのお客様に関与していますので、多くの経営及び会計税務に関する情報が集まり、多くの質の高い情報をお客様に発信することが出来ます。このように規模が大きく多くのお客様に関与することで質の高い経営・会計税務のサービス提供が出来ます。

続いて、第2の視点は所長先生からの視点です。売上が2~3千万円、社員が家族とパート含めて4~5名というような会計事務所が意外に多いのではないでしょうか。これは単なる内職をやっているようなレベルで経営を語る資格はありません。また、社員7~8名で売上が5~7千万円ぐらいの会計事務所もかなりあります。これは所長自ら旗を振って恰も経営をやっているような気になっていますが単なるお山の大将にすぎません。殆どの会計事務所の先生は「内職先生」か「お山の大将先生」なのです。これらの先生は決して経営者ではないのです。

会計事務所で経営者になるためには少なくとも社員が10名以上、売上1億円以上が必要でしょう。売上が1億円以上、社員が10名上になると、初めて組織の運営を意識する必要性が出てきます。先生自身が経営者にならなければならないのです。所長先生が経営者になればお客様である中小企業の経営者と同じ意識となり、自分自身の実体験をお客様に伝えることもできるようになります。さらに組織作りに成功すれば売上1億円さらに3億円、5億円も夢ではなくなってきます。成長企業の経営者と同じ意識になることが出来ます。「内職先生」や「お山の大将先生」先生では決して売上1億円、社員10名以上の会計事務所経営は出来ません。

最後、第3の視点は社員からの視点です。「内職先生」「お山の大将先生」の下で働く社員は先生のお手伝いさんに徹すれば良いのです。我儘な「内職先生」「お山の大将先生」の指示を言われるままにやっていれば良いのです。その指示が正しかろうが間違っていようが関係ないのです。下手に逆らえば我儘先生が大爆発してしまいます。ところが組織としての会計事務所の社員は先生の言うことを聞いているだけでは存在意義がありません。組織としての会計事務所では自分で考え自分で行動する社員が必要です。さらに社員数が増え、組織がピラミッドになって行くので管理職或いは幹部社員が育つ必要があります。

社員は会計税務の知識を単に身に付けるだけではなく、新たにマネージメントの能力を身に付けたり、さらにはクラウド会計、WEB制作、経営支援業務、総務業務・経理業務などなど、様々な業務にチャレンジをする社員が必要となります。これが社員の能力を向上させ、働く生き甲斐にもなります。さて、次回は「2、事務所の目標設定と計画づくり」をお伝えしますね。