ストラック図で逆算 いくら利益を出せば良いか教えます。②

ストラック図で逆算 いくら利益を出せば良いか教えます。②

前回はストラック図の税引前当期利益までの説明をいたしました。
今回はストラック図右側のキャッシュの部分についてお話ししていきましょう。

税引前当期利益500万円から税金150万円を差いたものが当期利益350万円です。
税引前当期利益は、お金が減らない経費である減価償却費100万円が、その他経費の中に含まれた状態で計算されています。

1年間で増えるお金=簡易キャッシュ

当期利益は減価償却費を差し引いて計算されていますので、1年間に増えたお金は、当期利益に減価償却費をプラスして計算できます。これを簡易キャッシュといいます。
利益は目に見えないので、決算書など数字の世界の話と思われている方も多いと思いますが、1年間で増えたお金と考えると、利益を出すことの大切さが分かりますね。

ストラック図に戻ると、当期利益350万円に減価償却費100万円をプラスした450万円が簡易キャッシュです。このように、1年間に増えるお金を簡易的に計算することができます。
キャッシュフロー計算書で出すような正確な金額ではありませんが、銀行が融資先に対して返済が可能な会社かどうかを判断する基本の計算の仕方ですので覚えておきましょう。

「1年以内返済長期借入金は、1年間で増えるお金からでしか返済できない。」

このように計算した簡易キャッシュ450万円と1年以内返済借入金800万円を比較します。この考え方がとても重要です。
返済期間5年で4,000万円の借入れをした場合、1年間で返済しなければいけない借入金の元金は4,000万円÷5年間で800万円です。この800万円を「1年以内返済長期借入金」と言います。

ここからが最も重要です。

「1年以内返済長期借入金800万円は、1年間で増えるお金からでしか返済できない。」という事です。

つまり、1年間で増えるお金以上に1年以内返済長期借入金を返すと、手元のお金がどんどん減っていき、手を打たなければアッという間にお金が尽きて倒産、ということが起こりうるのです。
「毎年利益を出し税金も払っているのに、なぜかお金が減っていく。なぜだか分からない。」
経営者の方がよく口にする言葉です。これは利益と借入返済の仕組みを理解していないことから起きるのです。

この重要なキャシュの動きを表しているのが、ストラック図の右端の部分です。
減価償却費100万円に当期利益350万円をプラスした簡易キャッシュ450万円と一年以内返済長期借入金800万円を比較すると、 450万円 < 800万円 となり、毎年350万円ずつお金が減っていくことが分かるのです。

「このままでは、毎年お金が減ってしまい、資金が底をついてしまうことが分かった。そうならないために、最低いくらの売上が必要なのか逆算したい。」

A株式会社の社長からこんな相談を受けました。次回はストラック図を使って、必要な売上の逆算方法についてお話しします。
楽しみにしていてください。

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