優良企業を目指そう。キャッシュフロー計算書でわかる、優良企業・普通企業・危険企業の違い

優良企業を目指そう。キャッシュフロー計算書でわかる、優良企業・普通企業・危険企業の違い

会社の経営において一番大切なのはキャッシュ(お金)です。
会社として大切なのは「利益を出すこと」、企業が利益を出すことを最優先とするのは、キャッシュを増やすために最も優れている方法だからです。

ではなぜ利益を出すことが、キャッシュを増やす手段として最も優れているのでしょうか。

キャッシュを調達する方法には、大きく分けて借入・出資・利益の3つがあります。
ただ借入による調達は返済が必要であり、銀行も無限に融資をしてくれるわけではありません。

また出資によるキャッシュの調達法は、上場企業であれば株式を発行して市場からお金を集めることが出来ますが、この方法は全ての会社で行えるものではなく、中小企業が上場企業と同じように調達することは難しいです。

また、出資により集めた資金の返済は不要ですが、中小企業に出資することが出来るのは役員や親族等の限られた人になりますし、無限にお金を入れられるわけではありません。

では利益を出してキャッシュを増やす場合はどうでしょうか。

利益を出し続けることは易しいことではありませんが、上述した借入や出資のように、調達の限度があるわけでもなく、リスクを伴う必要もありません。

また利益を生み出すことにより、会社の資金繰りそのものを改善することも出来ます。

つまり利益を出すという事は、有限ではなく、かつ安全な方法であるため、キャッシュを増やすのには最も優れているのです。


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キャッシュの流れを見る方法


無限に安全にキャッシュを調達する方法をご理解いただいたうえで、次にキャッシュの流れをみていきましょう。

貸借対照表は、貸方で資金の調達方法、借方で資金の運用方法を表していますので、経営者がどのようにお金を調達し、そのお金を何に使ったのかという、経営者の意思決定を見ることが出来ます。

また繰越利益剰余金や未処理分利益という科目により、設立からどれだけ利益を出してきたのかという長期的な実績を見ることも出来ます。

一方損益計算書では、1年間の事業成績、つまり利益を出すために、いくら売上げ、原価や人件費、経費にどれだけ費やしたのかが分かります。

貸借対照表も損益計算書も経営者にとって重要な帳票ですが、キャッシュについて言えば、決算の一時点でしか資金を見ることができず、キャッシュの流れを追っていくことできません。

例えば、損益計算書上で売上が計上されていても、その売上が売掛金であれば実際にはまだ入金がなく、手元のキャッシュと売上にはズレが生じてしまいます。

このズレを把握できるのがキャッシュフロー計算書であり、キャッシュの流れを知るには損益計算書と貸借対照表とは別にキャッシュフロー計算書を読み解く必要があります。

キャッシュフロー計算書の種類

キャッシュフロー計算書は、貸借対照表、損益計算書と合わせた、財務諸表の一つです。
またキャッシュフロー計算書の表示区分は大きく3つに分けられます。
”営業活動”、”投資活動”、そして”財務活動”によるキャッシュフローです。

営業活動によるキャッシュフローは、いわゆる本業におけるキャッシュの流れを表し、売掛金の入金や買掛金の支払、経費・人件費の支払、借入金の利息、税金の支払等が計算されています。

投資活動によるキャッシュフローでは、固定資産の購入、定期預金の積立、保険積立金等、資産に関わる資金の流れを、また財産活動によるキャッシュフローでは、借入金の入金・元金返済、株式や債券の発行、配当金等が記載されています。

ではこれらを見た時に、どのように活用していけばいいのでしょうか。
キャッシュフロー計算書を知ることで自社のキャッシュの流れを知ることが出来ます。

キャッシュフロー計算書は、”営業活動によるキャッシュフロー””投資活動によるキャッシュフロー””財務活動によるキャッシュフロー”の3つの区分に分かれており、キャッシュが増えた要因、キャッシュが減った要因を見ることができます。

営業活動によるキャッシュフロー


営業活動によるキャッシュフローは、いわゆる本業におけるキャッシュの流れを表し、売掛金の入金や買掛金の支払、経費・人件費の支払、借入金の利息、税金の支払等が計算されています。営業キャッシュフローがプラスであれば、良好な資金が会社に入ってきていることが分かります。

プラスの要因の中に売掛金の入金と減価償却費等があります。
減価償却費は、損益計算書では経費(利益のマイナス要因)とされていますが、キャッシュの流れを見る場合は、”支払のない費用”となり、キャッシュフローはプラスと考えます。

一方売掛金は、損益計算書では売上(利益のプラス要因)に計上されたものですが、実際にはまだ入金をされていないのでマイナスとなり、入金があった時にはじめてキャッシュフローがプラスになります。

投資活動によるキャッシュフロー計算書

投資活動によるキャッシュフローでは、営業活動以外での資産に関わる全ての資金の動きを見ることができます。
具体的には、固定資産の売却、定期預金の積立、保険料の保険積立金等が挙げられます。

将来のために投資活動を積極的に行っている会社では、投資キャッシュフローがマイナスになる傾向があり、逆に会社の持つ土地や建物、株式等の固定資産を売って得られた資金は、投資キャッシュフローでプラスとなっています。

財務活動によるキャッシュフロー計算書

財務活動によるキャッシュフローでは、営業活動以外での負債と純資産の部に関わる全ての資金の動きが分かります。
具体的には、銀行からの借入金の入金・元金返済、株式や債券の発行、配当金等が挙げられます。
財務キャッシュフローがマイナスであれば、負債が減少しているということです。

営業活動により得たキャッシュを返済に充てることが理想ですが、新たな投資のために資金調達をしたのであれば、財務キャッシュフローはプラスになることがあります。
したがって財務キャッシュフローを見る場合は、上述した2つのキャッシュフローも併せて見ることが大切です。

自社の体質を知る

それぞれのキャッシュフロー計算書の特徴が分かったところで、3つの区分のキャッシュフローで自社の資金の流れを見てみましょう。

「優良」企業であれば、営業キャッシュフローが+、投資キャッシュフローが△、財務キャッシュフローが△になります。
これは本業から得たキャッシュが潤沢で、新規事業への投資も積極的、返済も順調、且つ資金にも余剰がある事を表しています。

一方「普通」となった企業はどうでしょうか。

優良企業と異なるのは、財務キャッシュフローが+になっている事です。
本業から得たキャッシュがあり、新規事業への投資も積極的ではありますが、資金の不足を補うために借入によりキャッシュを増やしていることが分かります。

「危険」となった企業は、本業によるキャッシュが増えず、資産を売却して資金調達し、さらに借入による資金調達も行っているという、危険なキャッシュフローのパターンです。

損益計算書上は好調に見える企業でも、キャッシュの流れを見ると、売掛債権の回収が滞り、資産の売却や借入による資金調達をしているかもしれません。

損益計算書や貸借対照表だけではなく、自社の資金の流れを把握するためにも、キャッシュフロー計算書を確認してみてはいかがでしょうか。

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