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究極のキャッシュフロー経営とは

2020年02月16日

  • 経営

今回は「究極のキャッシュフロー経営」についてお話をしたいと思います。
銀行の言うまま「身分不相応な借入」をしてしまって、返済で苦しんでいる会社は多くあります。なぜ苦しむことになってしまったのでしょう。

はじめに、あなたの会社は1年間でいくらの借金を返さなければならないのかわかりますか?
これさえも分からないのであれば、経営者を辞めた方が良いですよ。この1年間に返さなければ借金は、貸借対照表の流動負債の中に「1年以内返済予定の長期借入金」という科目で掲載されているはずです。

「え~っ、御社の貸借対照表には1年以内返済予定の長期借入金が無い!?」

あなたの会社の貸借対照表は財務諸表規則違反です。それよりその貸借対照表は全く使い物になりません。おそらく貸借対照表が読めない三流会計事務所に作成してもらったのでしょうね。

貸借対照表の流動負債のうち「1年以内返済予定の長期借入金」以外の資産負債が一定だとしても、この「1年以内返済予定の長期借入金」は証書借入ですから、返済金額は必ず約定で決まっています。つまりこの金額だけは必ずキャッシュを確保していないと、借入金の返済をすることができないのです。

借入金の返済財源は下記の算式で計算することができます。

返済財源 = 当期利益 + 減価償却費

資産・負債が一定という条件の下であれば、必ず当期利益の金額だけはキャッシュが増えます。
そして当期利益に加算されている減価償却費は、過去にすでに支払いが済んでいる建物や設備などの各期に配分する計算上の経費なので、キャッシュの支払はありません。したがって、当期利益と減価償却費の合計額が借入金の返済財源となります。

そして「身分相応な借入金」、つまり返済できる借入金とはどんなものでしょうか?
それは下記の算式が成立していることです。

1年以内返済予定の長期借入金 < 当期利益 + 減価償却費

一方、冒頭の「身分不相応な借入金」は下記の算式になっているでしょう。

1年以内返済予定の長期借入金 > 当期利益 + 減価償却費

つまり返済しなければいけない借入金が、返済財源に対して大きすぎるのです。

さて、事例で見ていきましょう。1年以内に返済しなければならない借入金が1,500万円あります。
減価償却費が600万円とすると、当期利益は最低でも900万円必要となります。
900万円の利益を出すことができないと、この会社はキャッシュが減少することになります。

900万円の利益が出ているにもかかわらずキャッシュが減ってしまう、いわゆる「勘定合って銭足らず」の状態がこれに当たります。

経営者の方々からよく「キャッシュが全然ないのに本当に利益が出ているのですか?」と言われます。これは上記のようにキャッシュを生み出す実力以上(当期利益+減価償却費)の借入返済があると、利益が出ていてもキャッシュが増えない状態になります。

このような会社の経営者は「当期利益+減価償却費」が借入の返済財源になることを知らないのです。
この知識がないために、銀行の言いなりになって身分不相応な借入をして苦しむことになるのです。

返済財源と返済金の関係とともに、返済期間の重要性を知らないために身分不相応な借入をしてしまうことがあります。

次回のコラムではこの返済期間の重要性についてお伝えしていきましょう。

PROFILE

曽根 康正

曽根 康正

SMCグループ代表、1959年(昭和34年6月8日)に岐阜県多治見市で生まれる。 「社外重役の立場から専門能力を発揮し中小企業を支援する」 というグループ経営目標のもと、東海エリアにおいてNo.1の会計事務所を目指す。

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