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資金繰り表の作り方

2020年02月23日

  • 経営

前回のコラムでは、資金不足を回避し資金の未来を把握する「資金繰り表」の重要性をお伝えいたしました。今回は具体的に資金繰り表の作り方をお話ししていきましょう。

資金繰り表は未来の資金の「予定表」であることが重要ですが、過去の「実績表」になってしまっている、またはそれすらも作っていない、といった企業が殆どです。なぜなのでしょう?
面倒くさい、作るのが大変、作り方がよくわからない、未来のことはわからないから作成できない、といった理由が考えられます。しかし資金繰り表は、会社を潰さないために作らなければならないものなのです。ですから銀行や会計事務所に頼むのではなく、先ずは経営者の方が自ら作ることをお薦めします。自ら作ることで経営者の頭の中のお金の動きと実際のお金の動きのズレが確認できます。ズレていることに気付くのが遅くなるほど、手遅れになってしまいます。

1.資金繰り実績表を作る

では実際に資金繰り表はどう作ればいいのでしょうか?まずは自社のお金の動きを把握するために「資金繰り実績表」を作成することから始めます。web上にExcelでフリー書式がありますので、最初のうちはそれをダウンロードして使用し、慣れてきたら自社用にカスタマイズしていくのがよいでしょう。
資金繰り実績表の基本な考え方は、家庭の家計簿と同じです。口座の動きや領収書などを見て、どこからお金が入ってきて、どこへ払ったのかを時系列で並べていくだけです。大きな違いは、家計簿では未来予測はしない、企業では未来予測することが重要、という点です。

2.資金繰り実績表を作る

次にキャッシュインとキャッシュアウトのパターンを見ていきましょう。キャッシュイン(売上回収)でいうと、掛売している企業であれば、月末日締、翌月末日払といったように請求日と入金日が決まっているはずです。キャッシュアウト(支払)も同じで、毎月20日締、翌20日払といったように締め日と支払日が決まっているケースが多い。また給料も毎月の給料日に支払いますし、口座振替のクレジットカード、光熱費なども、引き落し日が決まっています。そう考えると資金繰り実績表を作るのは簡単、基本的には通帳の履歴から転記していけばいいのです。過去3~6か月程度の実績表をつくると入出金パターンは分かります。

3.資金繰り予定表を作る

資金繰り実績表を基に「資金繰り予定表」を作成します。毎月の入出金パターンは実績表で把握できたので、そのパターンに基づいて作成していきます。最初に作るのが「固定的支出」です。給料や光熱費、家賃といった毎月必ず発生する固定的な支出は予測が立てやすいので、こちらを作ってしまいます。借入金の返済もそうですね。
次に作るのが「変動的支出」です。外注費や材料費などがこれに当たりますが、こちらも支払いパターンは分かっています。金額は現在の受注状況や過去の動きを勘案して予測します。これで毎月どれぐらい支出が予定されているか把握ができます。

4.資金繰り予定表を作る

最後に「入金予定」を作成します。これは入金(売上回収)が確定しているものに加えて、現在の受注状況から入金予測も反映させます。できれば確定と見込みと色分けして判別しやすくするといいでしょう。飲食店や小売店など現金商売に近い方は、入金予定を作るのは無理だと思われるかもしれません。ただ少なくとも概ねの支出額が分かっていますから、どれだけ入金(売上)が必要なのか分かります。これだけでも資金繰り予定表を作成する意味があるのです。

いかがでしょうか。意外とシンプルに資金繰り表が出来そうですね。
目的は「資金不足を回避」するためです。直ぐに取り掛かってみませんか。

PROFILE

小川弘郎

小川弘郎

中小企業診断士 金融機関OB 20年勤務した金融機関在籍時には融資担当や企業改善支援担当を歴任、融資現場における多数の経営支援や事業再生の実践経験を持つ。会計業界に転身後は経営計画に基づく経営サポートを行っている。経営戦略、経営管理、資金繰りが専門。

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