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資金繰りを改善する売上計画その②中小企業がとるべき成長戦略とは

2018年09月22日

  • 経営

売上増加を考える上でとても参考になる考え方があります。
「アンゾフの成長マトリックス」です。

縦軸に商品・サービスを取り、横軸にお客様・市場を取ります。
そして、それぞれの軸を既存と新規に区分すると4つの象限ができます。
この4つの象限でどのように売上を伸ばすかを検討します。

具体的に牛丼屋の事例を使って考えてみましょう。

市場浸透戦略

①は既存商品サービスを既存のお客様に売ることです。
この象限の売上アップ戦略は「市場浸透戦略」となります。
ここで実行に移すことは、既にお付き合いのあるお客様に既にある商品サービスを提供することですので比較的簡単です。

牛丼屋であれば、牛丼だけではなく牛皿や大盛り、特盛り、汁だくなどの商品を追加するのです。

しかし現実には、既に行っていることを横展開しているだけなので売上増加にはあまり貢献しません。
特盛が売れれば並盛が売れません。牛皿が売れれば牛丼は売れません。
深堀した商品が既存商品と代替関係にあるので、なかなか売上が伸びませんね。

この象限で更に深堀して売上を伸ばすことは難しいと言わざるを得ません。

新製品開発戦略

②は新規商品サービスを既存のお客様に売ることです。
この象限の売上アップ戦略は「新商品開発戦略」です。
牛丼屋でサラダ、お新香、味噌汁、卵などを追加する、牛丼に日本そばをセットするなどです。

既存のお客様に追加で注文をいただくような、重ね売りをすることです。

このお客様には牛丼屋としての信用がありますから、売上を伸ばすことは意外に簡単です。

新市場開拓戦略戦略

③は既存の商品を新規のお客様に売ることです。
この象限の売上アップ戦略は「新市場開拓戦略」です。
例えば、日本で牛丼屋をやっているお店が、中国で中国人相手に商売をすることです。

牛丼を提供する会社のことを知らない中国人に牛丼を販売するには、まず会社自体の信頼を得なければなりません。
牛丼という商品が良い悪いという前に、お店(会社)の信頼を得る必要があり、会社が信頼されたら、ようやく次に牛丼という商品を気に入っていただく必要があります。

読者の皆さんも、どんな良い商品サービスであっても、胡散臭い会社からは購入しないのではないでしょうか。
ですからこの③の新市場開拓戦略は、②の新商品開発戦略に比べて、売上を伸ばすのは意外に難しいものです。

いくら素晴らしい商品でも、「誰が提供しているか」が大事だからです。

多角化戦略

④は新規の商品を新規のお客様に売る多角化戦略です。
この象限は日本の牛丼屋が中国でそば屋をやるようなもので、非常にリスクを伴う戦略と言わざるを得ません。

中小企業が多角化戦略をどうしてもやりたいのであれば、自社で独自に実行するより、既に行っている企業をM&Aで買収して多角化する方が、リスクが少ないかもしれませんね。

まとめ

4つの戦略で実行のしやすさは下記の通りです。

①市場浸透戦略 → ②新製品開発戦略 → ③新市場開拓戦略 → ④多角化戦略

中小企業の場合、②の新製品開発戦略に経営資源を集中させながら、③の新市場開拓戦略、①の市場浸透戦略を併せて実行していくことが得策です。
御社でも新製品開発戦略にある、既存のお客様に新たに売れる商品をじっくりと考えてみてください。

美容院であれば、カットやカラーリング以外にシャンプーやトリートメントを販売する、ネールなどを販売する等が考えられるでしょう。
歯医者であれば、歯科治療以外に電動歯ブラシや歯間ブラシを売る等でしょうか。
既存のお客様が喜んでくれるような新製品を考えてみましょう。

PROFILE

曽根 康正

曽根 康正

SMCグループ代表、1959年(昭和34年6月8日)に岐阜県多治見市で生まれる。 「社外重役の立場から専門能力を発揮し中小企業を支援する」 というグループ経営目標のもと、東海エリアにおいてNo.1の会計事務所を目指す。

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