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最も健全な資金調達方法とは

2019年12月15日

  • 経営

今回は改めて利益についてお話ししたいと思います。

貸借対照表の右側は「キャッシュの資金調達源泉」、つまり企業のキャッシュをどのように資金調達したかを表しています。そしてその資金調達方法には「負債による資金調達」「出資による資金調達」「利益による資金調達」の3つがあります。

キャッシュを増やすヒケツのコラムでは、この貸借対照表の右側の資金調達方法について何度も取り上げておりますので、復習をしてみましょう。

まず1つ目の「負債による資金調達」。代表的なものが借入金です。銀行からの借入(証書借入・手形借入・当座貸越・手形割引など)の他、役員からの借入等も含みます。銀行や役員から借入れをして資金調達をします。さらには支払手形や買掛金、未払金・未払費用・預り金・前受金なども「負債による資金調達」なのです。

負債によるキャッシュの資金調達の一番の特徴は、資金調達したキャッシュをいずれは返済しなければならないことです。負債が増えるほどキャッシュは増えます。しかし負債は借金なので、いずれはすべて返済しなければなりません。負債によって資金調達することは、必ずどこかで限界がくるのです。

2つ目のキャッシュの資金調達方法は「出資による資金調達」、つまり株主からの資金調達です。
企業側の決算書では、「資本金」という勘定科目になっています。

出資による資金調達の特徴は、負債と違って企業の解散や減資などがない限り、将来返済する必要がないことです。将来返済する義務がありませんから、出資によるキャッシュの資金調達をどんどん増やしたいところでしょう。

しかし上場会社ではない中小企業に積極的に出資する人は限られています。恐らく経営者自身か、その親族、友人、知人ぐらいまでです。従って、出資による資金調達も自ずと限界があります。

3つ目の資金調達方法は「利益による資金調達」です。利益は貸借対照表の右下の利益剰余金、繰越利益、当期未処分利益などの勘定科目になっています。

ここで言う利益とは、損益計算書を使って収益から費用を差し引いて計算した当期利益のことです。そしてこの当期利益が、貸借対照表の資金調達になる利益なのです。

当期利益によるキャッシュの資金調達を大きくしようと思えば、収益を増やして費用を減らすこと、つまり「収益を最大に、費用を最小に」することです。
負債や出資による資金調達には限界がありましたが、利益による資金調達には限界がなく無限なのです。

当期利益は税金を支払った残りですので、返済をする必要がありません。
どんなに大きくなっても不都合がないのです。世の中の企業のすべてが企業活動で赤字ではなく黒字を目指すのは、黒字による最も健全な利益の資金調達方法だからです。

これを忘れてしまうと、三流会計事務所の口車に乗って、節税という名の下に、無駄な経費を使って利益を減らして税金を少なくするという、経営者にあるまじき行為を行ってしまうのです。

上記の通り、利益は資金調達の最も優れた手段です。

明日香出版から出版しました「大倒産時代の会社にお金が残る経営」にも書かれていますが、「利益が出発点で、キャッシュは着地点」です。あるいは「利益は手段で、目的はキャッシュ」です。キャッシュはお金という目に見える形になっていますが、利益は計算上の数値なので見ることはできません。

利益はキャッシュを生み出す手段にすぎず、キャッシュが大事なのです。一方、利益が無ければ健全にキャッシュを増やすことが出来ないのも事実です。

いかがでしたか。利益とキャッシュは密接に結びついており、節税することで大切な手段である利益を減らし、企業にとって重要なキャッシュを減らしていることを、改めて強くお伝えいたします。

次回はさらに「利益とは何か?」を深く掘り下げて考えてみたいと思っております。
お楽しみに。

PROFILE

曽根 康正

曽根 康正

SMCグループ代表、1959年(昭和34年6月8日)に岐阜県多治見市で生まれる。 「社外重役の立場から専門能力を発揮し中小企業を支援する」 というグループ経営目標のもと、東海エリアにおいてNo.1の会計事務所を目指す。

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