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会社が本当に出さなければいけない利益の算出の仕方

2019年08月17日

  • 経営

会社がいくら利益を出さなければいけないのかをご存知でしょうか。
1,000万円もあれば十分。本当にそうでしょうか。
今回のコラムでは、「1年内返済長期借入金」の金額とストラック図を使って、会社が本当に出さなければいけない利益を算出していきたいと思います。

長期借入金のうち、来年1年間で支払わなければいけない借入元金。
これを「一年以内返済長期借入金」といいます。
この金額は、1年間で返済しなければいけない長期借入金の元金合計を表す以外にも、とても重要な意味を持っています。

一年内返済長期借入金は、1年間で増えるキャッシュでしか返済できません。
1年間で増えるキャッシュとは、「当期利益」+「減価償却費」です。

この場合、年間で増えるキャッシュは
当期利益 700万円 + 減価償却費 200万円 = 900万円 です

この会社の「一年以内返済長期借入金」が1,500万円だとしたら、キャッシュはどうなるのでしょう。
年間900万円しかキャッシュが増えないのに、1,500万円返済するわけですから、600万円のキャッシュが減ってしまうことになるのです。

潤沢な資金があれば会社は継続できますが、仮に現預金が1,800万円しかない場合、同様な利益が出ていても3年で会社のキャッシュは尽きてしまいますね。
これが、利益が出て税金も払っているのにお金がない会社の正体です。

では、1年間に1500万円ずつ借入金を返済する場合、毎年いくら利益を出せば良いのか、その利益を出すためにいくらの売上が必要なのかを、ストラック図を使って算出してみましょう。

先ほどの損益計算書をイメージ図で表したが下記のストラック図です。

上記のストラック図の説明をしましょう。
売上2億円から変動費(仕入と外注)1億2,000万円を差し引いた8,000万円が限界利益です。
この限界利益8,000万円を、固定費7,000万円と利益,1000万円に分けます。

さらに固定費7,000万円を、人件費4,000万円とその他固定費3,000万円に分けます。
売上のうち限界利益の占める割合(限界利益率)は、8,000万円÷2億円で40%。

限界利益のうち人件費の占める割合(給与分配率)は、4,000万円÷8,000万円で50%。
これらの率はさまざまな分析に使えますので、上記に記載しておきます。

ここまでがいわゆるストラック図。右側にキャッシュの増減を付け加えたのが上記の図です。
税引前当期利益1,000万円から、税金を差引いた700万円が当期利益。

この当期利益700万円に減価償却費200万円をプラスした金額900万円が、1年間で増えるキャッシュ(簡易キャッシュ)です。
この簡易キャッシュ900万円と一年以内返済長期借入金1,500万円を比較できるようになっています。
お金が足りないことが良くわかりますね。

ストラック図は簡単に作成することが出来ますので、自社の損益計算書を使って数字を分解してみてはいかがでしょうか。
次回は、このストラック図を使い、1500万円の借入を返済するための売上を逆算していきます。

お楽しみに。

PROFILE

浅田 和利

浅田 和利

SMCグループ (株)会計ファクトリー 代表取締役 1968年大阪府生まれのB型 東京・千葉の会計事務所を経て、2008年SMCグループに入社。 先行経営(MAS監査)を通じてお客様の経営支援を行っている。

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