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キャッシュ塾ダイジェスト 積極的財務戦略①

2019年07月28日

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みなさんはどのような判断基準で設備投資をされていますか?
設備投資をすることにより、新たな付加価値を生み出したり、人件費を削減したり、効率を図ったりという目的をもっていらっしゃることでしょう。
ではその設備投資によって、会社の財務はどうなってしまうのでしょう?

今回は、設備投資の判断基準についてお話ししていきます。
設備を投資する場合、まず以下の手順で数値チェックを行います。

<ステップ①>
設備投資前と設備投資後で、貸借対照表の当座比率と自己資本比率を比較する。
基準値範囲内※であれば、ステップ②へ進む
 ※ 基準値範囲・・・当座比率150%以上、自己資本比率50%以上

<ステップ②>
設備投資の収益性の計算をする。
収益性の計算方法として3つの方法があります。

①投資利益率法
年間収益 × 期間 ÷ 投資金額

②回収期間法
投資金額 ÷ 年間収益

③正味現在価値法
∑年間収益の現在価値

①の期間と③の∑年間とは、投資により何年間利益を出せるか見積もった期間のことです。そもそも期間はどうやって算定するのでしょう。実際には期間を見積もることは難しく、計算結果は非現実的なものになってしまいます。
つまり使える収益性計算は、②回収期間法のみということになります。

それでは、実際に計算してみましょう。

例)当座比率250%、自己資本比率が60%のA社を例に試算してみます。
   当座資産  100,000千円
   流動負債   40,000千円
   自己資本  120,000千円
   総資産   200,000千円

当座比率=当座資産÷流動負債=100,000千円÷40,000千円×100=250%
自己資本比率=自己資本÷総資産=120,000千円÷200,000千円×100=60%

<ステップ①>
「設備投資前と設備投資後で、貸借対照表の当座比率と自己資本比率を比較する。」

A社が長期借入金で機械装置40,000千円を購入した場合、当座比率と自己資本比率がどのように変わるか計算してみましょう。

当座比率=当座資産÷流動負債=100,000千円÷40,000千円×100=250%
自己資本比率=自己資本÷総資産=120,000千円÷240,000千円×100=50%

設備投資後の結果はこのような比率になりました。

健全な経営をする上で目標とする比率は、当座比率が150%以上、自己資本比率が50%以上です。

当座比率は、すぐに現金化できる当座資産(現預金・受取手形・売掛金)と、流動負債(1年以内に返済が必要な負債)との割合です。
1年以内に返済が必要な負債が100ある場合、すぐに現金化できる資産が150はないと、短期的に資金が不足する可能性が高いという指標です。

一方自己資本比率は、総資産と自己資本(資本金と過去からの利益の累積)との比率です。
総資産100に対して、自分たちで溜めたお金(自己資本)が50以上あれば、長期的な資金力があり、強い会社であることを示す指標です。

A社は、借入れをして機械に4,000万円投資した結果、当座比率は250%(変わらず)、自己資本比率50%をキープしました。
ステップ①はクリアしましたので、次にステップ②の判定を行います。

皆さんの会社の投資による試算結果はいかがでしたか?
次回のコラムは、ステップ②についてお伝えしていきましょう。

PROFILE

浅田 和利

浅田 和利

SMCグループ (株)会計ファクトリー 代表取締役 1968年大阪府生まれのB型 東京・千葉の会計事務所を経て、2008年SMCグループに入社。 先行経営(MAS監査)を通じてお客様の経営支援を行っている。

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