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本当は怖い節税の話

2020年01月12日

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今回から4回シリーズで、破産弁護士が「節税」の恐ろしさについてお伝えしていきましょう。あなたは節税がお好きですか?

節税という言葉の魔力

節税と聞くとどう感じるでしょうか?
税金の負担が軽くなるのですから、経営者は節税したいと思うでしょう。
脱税ではなく合法的に税金が安くなる方法を税理士から提案されれば、何の問題もなく良いことばかりだと感じるでしょう。

節税という言葉は、経営者の財布の紐を緩めさせる魔力を持った「殺し文句」なのです。
節税によって会社は良くなるのでしょうか? はっきり言って大きな間違いです。

節税とは何か?

節税をすると本当に会社は得するのでしょうか?税金が安くなれば、会社の税負担は軽くなり、会社の発展にとって良いことなのでしょうか?
そもそも節税なんて言葉は、法律にはありません。

経費を節約するという言葉はありますが、税金を節約するなんていう概念自体が存在しないのです。
おそらく節税という言葉は、節約と税金を組み合わせて税理士が作った造語です。

税金に関しては多くの法律が存在します。そこには、法律要件(条件が整えば)とその結果(こうなる)が書かれています。
税法には、所得控除や税額控除等のよくわからない専門用語が沢山並んでおり、それを駆使して税理士が節税をしてくれると思っている人が多いでしょう。

法律に書いてある税金が安くなる条件というものは、そもそも節税などとは呼びません。税理士がやって当たり前のことであり、お客さんに情報提供しなければむしろ業務上のミスになるだけです。

「節税」という言葉が、税金を安く抑えることができるウルトラCや裏道、マル秘テクニックの様な方法であるように経営者には聞こえるのかもしれません。
節税という言葉自体に決まった定義はなく曖昧で、範囲もはっきりせず実態も掴めません。

税理士やファイナンシャルプランナーが使う節税という言葉には「合法的に税金を安くするテクニック」という意味があると思います。

節税とは「機会喪失を招き、会社倒産のリスクを高め、会社を悪くすること」

私は、かつて破産専門の弁護士でした。破産する会社の過去3期分の決算書を見ると、どれも判をついたように同じ特徴があります。

それは倒産する3年前から現金預金残高が減少しているということです。

現預金残高が減少している原因の最大の要因は「借金の返済」と「節税」です。

会社が倒産する理由は支払い不能です。要するに会社の現預金などの資産で借金を返せなくなることです。その支払い不能の原因が、実は節税にあるということに気がついていない経営者や税理士が非常に多いことが問題です。

「うちは利益が出ているのに現金が残らない。なんでや?長年不安に思っていたが、税理士は何も言わないし、銀行も貸付をしてくれていたので、大丈夫だと思っていた。」という破産会社の社長さんの愚痴をたくさん聞いてきました。

この社長さんはどこで舵(かじ)を切り損ねたのでしょうか。色々な要因がありますが、会社の財務の基本を理解せずに、節税税理士に会社の経理を丸投げして、脳みそをアウトソーシングしてしまったことに大きな原因があると思います。
税理士は、経営を理解しお客さんの会社の将来を考えている人ばかりではないということを理解する必要があります。

税理士がよく使う節税と言われる方法には様々なものがありますが、その中で一番にお客さんに勧めたがる商品は、生命保険と不動産等への投資です。

次回は生命保険のよる節税の実態について説明します。

PROFILE

白木智巳

白木智巳

ロータックス法律会計事務所 代表弁護士 昭和45年12月生まれ(いて座のA型)•大阪府豊中市出身 平成元年 • 大阪府立豊中高校卒業(豊陵会41期) 平成6年 • 同志社大学経済学部卒業 平成14年 • 弁護士登録(大阪弁護士会)(修習期55期) 平成19年 • 中国留学(上海復旦大学)・上海協力法律事務所で執務(現日本法顧問) 平成22年 • 白木法律事務所開設 • 桃山学院大学大学院 経営学研究科 講師(平成27年まで) • 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 国際化支援アドバイザー就任 • 大阪商工会議所 国際部 中国ビジネス支援室 外部相談員 • 京都企業支援ネットワーク 中国法分野相談担当 平成24年 • 近畿税理士会へ税理士登録 • 白木法律会計事務所に名称変更 平成28年 • ロータックス法律会計事務所へ名称変更

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