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本当は怖い節税の話 その2

2020年02月02日

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4回シリーズで、破産弁護士が「節税」の恐ろしさについてお伝えしておりますが、第2回は節税によく使われる方法の一つである生命保険についてお話ししていきましょう。

1.貯蓄性があるのに経費計上できる節税保険

税理士やファイナンシャルプランナーが使う節税という言葉には「合法的に税金を安くするテクニック」という意味がある、と前回のコラムでお話ししました。
では合法的に税金を安くするにはどのような方法があるのでしょうか?

それは、税金の計算方法がわかれば簡単に理解できます。
税金の計算方法は、「税引前利益 × 税率」です。

つまり税引前の利益が少なくなれば税金は安くなり、多くなれば税金が高くなるということです。
税率を勝手に変えることはできませんので、税金を安くするには税引前の利益を減らさなければいけません。その方法の一つが経費を増やすことでしょう。

一方で経費を増やすことについて経営者には抵抗があります。
「コピー用紙の無駄を省くために裏紙を使え」と、経費削減を従業員に口酸っぱく指導しているように、経営者は経費の無駄は大嫌いです。

しかし「節税保険は実質的に貯蓄性があり後で還ってくるのですが、税法上は経費として計上できますよ?」と意味の分からないことを言われると、経営者は「よくわからないけど、そんな方法があるんですか!」と前のめりになり、「是非そのような方法で税金を安くしたい」と考えます。

通常貯蓄性がある金融商品は経費としては認められませんが、節税保険は、通達によって保険金の一部が経費計上できるということになっていました。
(節税保険の多くは半損と呼ばれ、50%が経費計上できていました。)
ところが、2019年2月14日以降、ほとんどの節税保険は通達により既に廃止されました。いわゆるバレンタインショックです。

ただし、廃止前に締結された節税保険の契約関係は依然としてして有効であり、巷には多くの節税保険がいまだに残存している状態です。

2.生命保険の役割


本来、生命保険というものは、経営者の死亡リスクに備えるというリスク回避という機能があります。
経営者が突然死亡した場合の、会社の負債の返済や従業員の給料を確保するために加入するものです。
例えば、負債が2億円であり、従業員の半年分の給料が1億円であれば、3億円を保障する生命保険に入る必要があります。

そのための生命保険は必ず必要です。なぜなら、多額の負債の返済ができなかったり、従業員の給料を支払えなくなったりした場合、債務者や従業員に迷惑がかかるだけではなく、亡くなった経営者の家族がその会社の多額の保証債務を相続することになるからです。

そのリスク回避のための保険料は安いに越したことはありませんので、掛け捨ての定期保険に加入すれば足りるのです。

3億円の保証額を確保するための定期保険の保険料は、せいぜい年間150万円ぐらいです。
お金を借りると利息がかかります。
だいたい1%ぐらいであれば、3億円の借入の年間利息は300万円程になるでしょう。

掛け捨ての保険料の150万円も、利息と同じように必要な経費だと思ってください。

次回は節税保険の危険性について説明します。

PROFILE

白木智巳

白木智巳

ロータックス法律会計事務所 代表弁護士 昭和45年12月生まれ(いて座のA型)•大阪府豊中市出身 平成元年 • 大阪府立豊中高校卒業(豊陵会41期) 平成6年 • 同志社大学経済学部卒業 平成14年 • 弁護士登録(大阪弁護士会)(修習期55期) 平成19年 • 中国留学(上海復旦大学)・上海協力法律事務所で執務(現日本法顧問) 平成22年 • 白木法律事務所開設 • 桃山学院大学大学院 経営学研究科 講師(平成27年まで) • 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 国際化支援アドバイザー就任 • 大阪商工会議所 国際部 中国ビジネス支援室 外部相談員 • 京都企業支援ネットワーク 中国法分野相談担当 平成24年 • 近畿税理士会へ税理士登録 • 白木法律会計事務所に名称変更 平成28年 • ロータックス法律会計事務所へ名称変更

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