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破産弁護士コラム~推譲とは

2020年10月25日

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報徳思想で有名な日本を代表する哲学者の二宮尊徳翁は、『分度』(入るものよりも出ていくものが多ければ、いずれ無くなること)『推譲』(余ったものは、他人に譲り、将来に譲り、公に譲る)と言っています。前回の「分度」に続き、今回は「推譲」について考えます。

『推譲』とは、余ったものは他人に譲り、将来に譲り、公に譲るということです。
得たものを独り占めにすることは、『推譲』の真逆です。会社で稼いだ現預金を無駄遣いし、多額の接待交際費を費消する経営者を見ると、近い将来、社員から見放されて途方に暮れることになるんだろうと心配になります。

4,000万円の利益が出たので、節税のためにと2,500万円のプレミア付きのポルシェを買った経営者がいました。
「自分がポルシェに乗ることで、従業員が『俺もこうなりたい。』と思って励みになるはずだ」などと言うのです。また「税金を納めても何に使われるかわからない。無駄遣いされるのであれば、税金を払うのではなく自分で使いたい」と言う経営者も多い。

得た利益を『他人に譲り、将来に譲り、公に譲る』とは、『きちんと社員に給与を支払うこと、将来の不測の事態に備えて、自分や家族、社員のために蓄えること、日本をもっといい国にするために税金を納めること』です。

残業代を支払わず、有給休暇を取らせず、将来を考えずに交際費や高級車に浪費し、自分のことしか考えずに税金を支払わない経営者のために、社員が本気で仕事し、その会社の発展のために奮闘努力するはずがありません。また、我々が車に乗って走っている道路も、我々のご先祖様が納めた税金で作られているのです。それを忘れている経営者のために、誰が助けの手を差し伸べるでしょうか。

国は国民が納める税金で成り立っているのは当たり前のことです。日本はどこかの国と違って、夜に路地裏で強盗に襲われることがめったにない治安の安定した住みやすい国です。コンビニでお札を差し出すと照明で透かしの有無を確認されることもなく、寡婦家庭に生まれても大学まで進学できる国です。そんな日本でいられるのは、ご先祖様や現在の多くの国民が素晴らしいからであり、そんな国で禄を食みながら己のことしか考えない輩は、この国から出て言っていただきたい。

私は、残業代や税金の支払いを渋る経営者に対して、『社員に残業代を払わないのであれば、あんたが24時間寝ずに死ぬまで働け。』『税金を支払いたくないのであれば、日本で息をするな。道路使うな。私道を走れ。』と言ってしまいます。

不思議なことですが、それを経営者に言っても、今まで顧問契約を解除されたことは一度もありません。たぶん誰にとっても正しいことを言っていると分かるから、また、当たり前のことを当たり前に言っているのだと、自然に感じるからだと思います。

PROFILE

白木智巳

白木智巳

ロータックス法律会計事務所 代表弁護士 昭和45年12月生まれ(いて座のA型)•大阪府豊中市出身 平成元年 • 大阪府立豊中高校卒業(豊陵会41期) 平成6年 • 同志社大学経済学部卒業 平成14年 • 弁護士登録(大阪弁護士会)(修習期55期) 平成19年 • 中国留学(上海復旦大学)・上海協力法律事務所で執務(現日本法顧問) 平成22年 • 白木法律事務所開設 • 桃山学院大学大学院 経営学研究科 講師(平成27年まで) • 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 国際化支援アドバイザー就任 • 大阪商工会議所 国際部 中国ビジネス支援室 外部相談員 • 京都企業支援ネットワーク 中国法分野相談担当 平成24年 • 近畿税理士会へ税理士登録 • 白木法律会計事務所に名称変更 平成28年 • ロータックス法律会計事務所へ名称変更

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