立替え、仮払いの危うさ

立替え、仮払いの危うさ

多くの決算書を拝見する機会がありますが、貸借対照表の資産に危ない科目が並んでいます。会社の「資産」なのに、です。

代表的なものは「短期貸付金」だということは、コラムを読んで下さっている方にはお分かりですね。
ところが、その他にも危険科目はたくさんあります。


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車の販売や車検の仕事をしている会社で「立替金」という科目をよく目にします。私たちが車を購入するときや車検に出したとき、法定費用として重量税や自賠責保険料等を支払います。
もっとも私たちはこうした法定費用も車検整備料もまとめて支払うわけですが、整備をした会社はこの入金がされるまで、法定費用を立て替えて支払っています。つまり「立替金」です。

建築業と違って、建物が完成するまでの何百万円、何千万円も立て替えるわけではありませんが、10件の法定費用を立て替えれば数十万円になります。

入金が滞ればこの金額が膨れ上がります。中小企業は紹介やネットワークが重要だからでしょうか、なぜかお金をしつこく請求しません。また飛び込みできた新規のお客様と連絡がとれず、知らないうちに引っ越してしまった、という例もありました。

「仮払金」もそんな危険な科目です。間違いなくキャッシュを払ったのです。いずれは戻ってくるか、精算するか、あるいは払いっぱなしか・・・。
つまり「立替金」も「仮払金」も、戻ってこなければキャッシュが出たままだということです。ならばどうするか?

売掛金と同じで、現金を回収して初めて取引が終了しますから、しつこく請求することです。決して資産ではありません。

問題なのは、経営者がこの内容をよく把握していないということ。そりゃそうですよね、内容が確定していないのでこんな科目に計上されているのですから。

決算書を拝見して経営者にお聞きするのは、「この立替金って何ですか?いつ回収できますか?」「誰に何のために支払った仮払金ですか?」ということであり、この問いに答えられる経営者が少ないのが現状です。
経営者はご自分の試算表にこうした科目がないか、あるのなら内容は何か、そして早急に解消できないのかを知ることです。

ちなみにクレジットカードで経費を使ってしまうクセのある方。
ポイントが溜まるからって、使い過ぎには気をつけてくださいね。これは「未払金」という「借金」です。「仮受金」も現預金を預かってしまったので、精算するか返さなければいけません。

「立替金」「仮払金」「未払金」「仮受金」。詳細が分からないような科目は、くれぐれも要注意です!

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