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ビットコイン ・仮想通貨の確定申告はどうすればいいか?

2021年10月12日

  • 税務

ビットコインを初めとする仮想通貨の取引を行う方が増えています。一方で確定申告はどうすればよいのかという疑問の声も多くなっています。
この記事ではビットコイン・仮想通貨の取引に関してどのような場合に個人の確定申告が必要になるのか、どのように計算して申告するかについて、基礎的な事項を分かりやすくご紹介します。

ビットコイン ・仮想通貨の取引で確定申告が必要な場合とは

ビットコイン・仮想通貨の取引で利益が確定した場合には確定申告が必要になります。まずはこの利益の所得区分についてご説明した上で、例外的に確定申告の必要がないケースをご紹介します。

所得区分は原則として雑所得

所得はその性格によって10種類に区分されており、税額の計算方法も所得区分ごとに定められていますが、ビットコイン・仮想通貨の取引で確定した利益は原則として「雑所得」に区分されます。給与所得などの所得と合計し、所得の合計金額に課税されます(総合課税の対象)。
ただし、損失が出た場合には、給与所得などの他の所得から差し引くこと(損益通算)はできません。

確定申告の必要がない場合

雑所得は例外的に所得税の確定申告をしなくても良いケースがあります。
【確定申告が必要ない場合】
①給与所得がある方(会社員など)
ビットコイン・仮想通貨の取引で確定した利益を含む「雑所得」の金額が20万円未満の場合。
②雑所得以外の所得がない方
「雑所得」の金額が基礎控除(48万円)の金額を超えない場合。

ただし、①に該当する場合でも、給与の年間収入金額が2,000万円を超えている場合など、もともと確定申告の必要がある方については、雑所得の金額が20万円未満でも申告の必要があります。
また、ビットコイン・仮想通貨の取引で確定した利益が20万円未満でも、原稿料の収入など他に雑所得があり合計して所得が20万円以上になる場合には確定申告が必要です。

ビットコイン ・仮想通貨の取引での所得の計算方法

では、確定申告を行う場合にはどのように所得を計算していくのでしょうか。利益が確定したタイミングと、利益の計算方法について解説します。

利益の確定タイミング

前述したようにビットコイン・仮想通貨の取引で利益が確定した場合には申告の必要があります。利益が確定したタイミングとは以下の場合です。
①ビットコイン・仮想通貨を売却した場合
②仮想通貨で品物を購入したり、サービスを受けた場合
③仮想通貨同士の交換を行った場合
このため、ビットコイン・仮想通貨が含み益を抱えていても①~③の売却等により利益が確定していなければ申告の必要はありません。

売却したビットコイン ・仮想通貨の取得価額の計算方法

そして利益が確定したら実際に利益の金額を求めていきます。
計算方法は売却金額から取得価格を差し引いて求めます。購入した分を全て売却したなら計算は簡単ですが、複数回に分けて購入し一部を売却した場合には売却分の取得価格を別途計算する必要があります。

この取得価格の計算方法には①移動平均法(仮想通貨を購入する度に購入した取得価格と既に保有している残高を平均して単価を出す方法)と②総平均法(年間の購入した取得価格の総額から平均して単価を出す方法)の二種類があります。総平均法が法定評価方法ですが、移動平均法に計算方法を変更しようとする年の3月15日 までに書面により所管税務署長に届け出をすることで総平均法ではない移動平均法で評価可能になります。ただし、初めて仮想通貨を取得した場合は、取得した年分の確定申告期限となります。

移動平均法と総平均法についての計算例を見てみましょう。年間の取引が以下の4件のみだった場合を考えます。
2月1日 1BTC 500万円で購入
3月1日 1BTC 480万円で購入
4月1日 1BTC 520万円で売却
5月1日 1BTC 520万円で購入

この場合、4月1日に売却した時の取得原価は、
移動平均法→(500万円+480万円)÷2=490万円
総平均法→(500万円+480万円+520万円) ÷3=500万円
となります。
このため確定した利益は、
移動平均法→520万円-490万円=30万円
総平均法→520万円-500万円=20万円
となります。
計算方法によって単年度では所得に差がでますが、全ての資産を売却し終える長い期間で見れば所得は一致します。
総平均法の方が計算としては容易ですが、価格が大きく動いている場合には実態と乖離する可能性があります。また、その年度の取引が全て終わらないと所得の予測がしにくいというデメリットがあります。

取引の都度取引金額を記録していなくても、国内の仮想通貨の交換業者(取引所)であれば取引の年間取引報告書が送られてくるので、それをもとにして取得価格を計算することができます。

引用:国税庁「仮想通貨に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」

確定申告の方法

最後に、実際の確定申告書への記載はどのようにするのでしょうか。
申告書には「雑所得」欄の「収入」と「所得」の金額を記入します。所得は収入から必要経費を差し引いた金額ですが、必要経費には前述の方法で計算した仮想通貨の取得価額だけでなく、売却の際に支払った手数料や、インターネット、スマートフォン等の回線利用料、パソコン等の購入費用など、所得を得るために必要な支出を計上することができます。ただし固定資産については単年度で経費にできないこと、家事分は除くことなどの注意が必要です。

国税庁の確定申告書作成コーナーで作成すると、税額まで自動で計算してくれるので便利です。

まとめ

以上、ビットコイン ・仮想通貨の確定申告についてご紹介してきました。主なポイントは2点です。
・利益が確定した場合は例外を除き雑所得として確定申告が必要。
・所得は収入から必要経費を差し引いて計算する。必要経費の主たるものである取得価格は交換所ごとに送られる年間取引報告書から数字を拾うことができる。

申告が必要であるにもかかわらずしていない場合、後日指摘されて延滞税、無申告加算税がかかるリスクがあります。もし申告していなかったとしても、確定申告の期限後の申告も可能です。指摘前に申告すれば無申告加算税が軽減されますし、延滞税は納税遅延日数に対してかかるため早く申告すればするほど少なくて済みます。気付いたら早めに申告をしましょう。
また、取引量が多くなると、特に取得価格の計算などが煩雑、かつ手間がかかります。計算方法が不安な方や事務作業を減らしたい方は専門家である税理士へ相談してみてはいかがでしょうか。

PROFILE

舩田 卓

1972年愛媛県生まれのA型。 愛媛県立松山商業高校卒業後、東京IT会計専門学校に進学。 在学中に税理士試験を全国最年少20歳で合格。 そのまま専門学校の専任講師となり、税理士試験の受験指導を担当。 22年間務めた講師の道から飛び出しSMC税理士法人に入社。

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