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相続時に確定申告が必要になるケースとは?

2022年03月02日

  • 税務

相続が発生すると、相続税申告とは別に「所得税の確定申告」が必要な場合があります。相続時の確定申告には2種類あり、亡くなった人の確定申告である「準確定申告」と遺産相続を起因として発生する「相続人の確定申告」です。

どちらの確定申告も相続税申告に気を取られてしまい、忘れてしまいがちな手続きです。ここでは「どういった場面で必要になる確定申告なのか」を中心に解説します。

最初に準確定申告が必要かどうかの確認

準確定申告とは、亡くなった人の確定申告のことです。毎年確定申告を行っている人が亡くなった場合、年の初めから亡くなった日までの所得を計算し、税務署に申告する手続きを準確定申告と言います。

準確定申告は、相続が発生してから4か月という申告期限が設定されています。葬儀などの多忙な時期と重なってしまい、失念してしまいがちな手続きですので注意しましょう。

<準確定申告のスケジュール>
死亡日が6月1日の場合

多くのケースでは1回の準確定申告で済みますが、亡くなった時期によっては準確定申告を2回行わなければならないケースがあります。例えば、2月15日に亡くなった場合で、亡くなった方が前年分の確定申告を生前に行っていない場合は、前年分の準確定申告と亡くなった年の1月1日から亡くなった日である2月15日までの準確定申告が必要になり、2つの準確定申告書の提出を行わなければなりません。

準確定申告が必要になるケース

準確定申告は、亡くなった人の代わりに相続人が申告すること以外は通常の確定申告と変わりません。そのため、準確定申告が必要な人についても、通常の確定申告が必要な人と同様です。準確定申告が必要な主なケースは、亡くなった人が次のような状況にあった場合です。

  • 事業所得や不動産所得がある人
  • 2か所からの給料を得ている人
  • 年間の給料収入が2,000万円以上の人
  • 雑所得などの収入が20万円を超える人
  • 一時所得や譲渡所得などがある人

準確定申告が必要かどうかの見極め方

たとえ亡くなった方の家族であっても、亡くなった方がどんな所得があるのかを把握している方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。相続が発生し、準確定申告が必要かどうかわからない場合は、亡くなる2~3年の間に確定申告を行っているかどうかを確認しましょう。

例えば、前年の確定申告で不動産所得を申告している場合は、準確定申告で不動産所得を申告しなければならない可能性が高いです。また、亡くなる前に多額の医療費を支払っている場合は、準確定申告をすることで還付を受けられることもありますので、忘れないように申告しましょう。

相続後に確定申告が必要になるケース

相続で発生する確定申告は、準確定申告の他に「遺産分割後に発生する相続人の確定申告」があります。原則的には、遺産分割により財産が相続人に移転した場合は「相続税の対象」になり、所得税の課税対象ではありません。つまり、相続による財産の取得については確定申告不要です。

ただし、ケースによっては相続人の確定申告が必要になることがあります。どういったケースで相続人の確定申告が必要になるのか見ていきましょう。

相続した財産を売却した場合

不動産や株式などを相続し、その後に売却を行い利益が出た場合には確定申告が必要です。相続税の納税資金を捻出するために財産を売却するケースや相続で取得した財産を管理することが難しい不動産を売却したケースなどが該当します。

先祖代々の土地など、購入した時の価格(取得価格)がわからない不動産については、売却価額の5%相当額しか取得費として認められないため、確定申告が必要になるケースが多くあります。

換価分割を行った場合

相続財産に不動産が占める割合が多いケースでは、遺産分割が難しい場合があります。このようなケースでは、相続財産である不動産を売却し、現金化してから遺産分割を行う「換価分割」を行う場合があります。換価分割を行うと「相続した財産を売却した場合」と同様に、換価分割で金銭が交付される各相続人は確定申告が必要になる可能性があります。

例えば、相続財産に土地(取得価額6,000万円)があり、換価分割するために9,000万円で売却し、売却後に相続人3人で均等に換価分割した場合、各相続人は譲渡所得【(9,000万円÷3)-(6,000万円÷3)=1,000万円】の申告が必要になります。

ただし、相続税の納税があって申告期限から3年までに売却している場合は「相続税の取得費加算」の特例を適用することにより、譲渡所得を軽減することが可能です。

収入を生む物件を相続した場合

賃貸用マンションや月極駐車場など、収入を生む物件を相続した場合は、不動産所得として確定申告が毎年必要になります。賃貸物件を相続する場合は「年間を通してどのような費用が発生するのか」「資金繰りは余裕があるのか」を過去の被相続人の確定申告書などから把握し、今後の確定申告に備えておくといいでしょう。

死亡保険金を受け取った場合

年金受給者が亡くなると未支給年金が発生します。この未支給年金は年金受給者と生計を一にしていた親族が受け取ることができ、受け取った未支給年金は受け取った人の所得となり、一時所得として申告が必要になる場合があります。

未支給年金を受け取った場合

死亡保険金は、被保険者と保険料の負担者、死亡保険金の受取人が誰かによって課税関係が異なります。保険料の支払者が死亡保険金の受取人が同じであった場合、受取の方法により一時所得または雑所得として確定申告が必要になる場合があります。

まとめ

確定申告は相続に付随して発生することがあります。亡くなった人の所得の状況や相続財産の状況により、確定申告が必要かどうか判断することは相続税と所得税のどちらにも詳しくなければ難しいのではないでしょうか。当事務所では、相続に付随した確定申告についてのご相談についても承っております。お気軽にご相談ください。

PROFILE

舩田 卓

1972年愛媛県生まれのA型。 愛媛県立松山商業高校卒業後、東京IT会計専門学校に進学。 在学中に税理士試験を全国最年少20歳で合格。 そのまま専門学校の専任講師となり、税理士試験の受験指導を担当。 22年間務めた講師の道から飛び出しSMC税理士法人に入社。

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