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中小企業がやってはいけない資金調達、支払手形を無くすためにやるべきこと

中小企業がやってはいけない資金調達、支払手形を無くすためにやるべきこと

投稿日:2018年10月27日

更新日:2023年01月06日

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この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。

やってはいけない資金調達方法である支払手形をなくすには、どのような方法があるのでしょうか。
早速みていきましょう。

1.新規の仕入先には手形の支払いをしない

支払手形を振り出して原材料や商品を仕入れている会社の特徴は、先代のときからずっと手形を振り出していたり、取引の慣習として気にせず手形を振り出して仕入を行っていたりすることが多いように思います。

資金を潤沢に持っている会社でさえ、手形を振り出すことが当たり前だと思われている経営者の方もいます。

資金が潤沢にある会社にとって手形をやめるのは簡単なことですが、長年、手形による資金調達をし、その金額が大きい会社にとっては、すぐに手形をやめることはなかなかできないでしょう。

そこで、まずは新規の仕入先から手形をやめていくことをお勧めします。

今までの取引の慣行に縛られず、手形を振り出さなくていいからです。
新規の仕入先であれば支払いを先延ばしにしたいところですが、手形を振り出さない強い意思表示が大切です。

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2.既存の仕入先の手形は計画を立ててやめていく

既存の仕入先に対しては、支払手形の金額が大きいケースもあり、一度に手形をやめると会社の運転資金がなくなり、会社の存続が危うくなる場合があります。

そうならないためにも、計画を立てて支払手形をなくしていくことが必要です。

手形をなくしていく計画

①金額の大きさで徐々に支払手形をやめていく。

たとえば、1年目は10万円以下の取引は手形を振り出さないようにし、2年目は30万円以下、3年目は50万円以下というように、取引の規模に応じて手形の振り出しを徐々にやめていく方法があります。
会社の資金の状況を考えて、手形を振り出さない取引金額を決めていきましょう。

②銀行から長期の借入れをして一気に支払手形をなくす。

手形の振り出しは、資金調達の方法の一つです。
しかし支払手形は長くても半年ほどで支払期日が来るのが一般的ですから、短期で資金を借り入れたのと同じです。
これを解消するために長期で借入れをし、一気に支払手形をなくす方法です。
長期の借入れをすることにより、運転資金に余裕もできるはずです。

③手形の代金と同額の積み立てをして、一気に支払手形をなくす。


たとえば、毎期末に支払手形の残高が2千万円生じている会社であれば、毎年4百万円ずつ積立てていき、5年後に積み立てたお金が2千万円になったときに手形代金を返済してしまう方法です。

つまり、手形金額になるまで毎年一定額を積み立て、積立額が手形代金と同額となったときに積み立てたお金で手形をなくしてしまうのです。

銀行からの借入れによる一括返済を躊躇される経営者の方については、この方法をお勧めします。
また不景気になると、仕入代金の減少に伴い手形残高が少なくなる傾向にあります。

そのため、積み立てた金額が当初の計画よりも早く手形代金に到達することがあります。

この時が手形をなくすチャンスです。積み立てた金額で支払手形を一気になくしましょう。

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3.手形をなくすことと合わせて行うこととは?

手形の振出しは、仕入代金の支払いをなるべく後回しにするための方法の一つです。
そのため、仕入先にとっては、売った代金が入ってくるのが遅く、資金に困って手形を割り引き、割引料を差し引かれた現金を手にしている仕入先もあるのではないでしょうか。

手形をやめる際には、こうした仕入先に対し、現金で支払うかわりに仕入代金の見直しを交渉してみるとよいでしょう。

仕入先が銀行に対して支払っている手形の割引率が3%~7%であれば、それよりも安い値引きなら仕入先にとっても利益となるため、交渉をする余地があります。うまくいけば、仕入れに係るコストを削減することができます。

銀行からの借入金による一括返済を行う場合には、利息の支払いが伴います。

これを加味すれば、仕入先に今後の仕入代金を下げてもらったほうがよいでしょう。

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このコラムの著者 : 舩田 卓

1972年愛媛県生まれのA型。 愛媛県立松山商業高校卒業後、東京IT会計専門学校に進学。 在学中に税理士試験を全国最年少20歳で合格。 そのまま専門学校の専任講師となり、税理士試験の受験指導を担当。 22年間務めた講師の道から飛び出しSMC税理士法人に入社。

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