投稿日:2026年07月27日
更新日:2026年07月27日
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「うちはパート従業員が多いから、企業型DCは正社員だけの制度でいい」と考えている経営者は少なくありません。しかし、企業型DCの加入資格をどう定めるかは、同一労働同一賃金の考え方とも関わる、意外と見落とされがちな論点です。本記事では、パート・アルバイト・有期雇用者の企業型DC加入について、制度上の仕組みと実務上の注意点を整理します。
企業型DCは、労使合意のもとで加入者の資格を勤続期間や職種、労働時間などの基準で定めることができます。ただし、その資格は合理的なものでなければならず、特定の従業員を不当に差別的に取り扱う内容は認められません。パート・有期雇用者を一律に加入対象外とすること自体は制度上禁止されていませんが、同一労働同一賃金の趣旨を踏まえ、待遇差の合理性を説明できる設計にしておくことが望まれます。
中退共 vs 企業型DC|中小企業経営者のための損得シミュレーション比較確定拠出年金法上、企業型DCを実施する事業主は、規約において加入者となることができる者について「一定の資格」を定めることができます。この資格は、特定の者について不当に差別的な取扱いをするものであってはならないとされています。つまり、「勤続3年以上の者」「正社員として雇用される者」といった基準を設けること自体は認められていますが、その基準に合理性が求められる点がポイントです。
実務上よく見られる資格設定には、正社員のみを対象とするもの、一定の勤続期間を満たした者を対象とするもの、所定労働時間や雇用形態で線引きするものなどがあります。パート・アルバイトを除外する規約を設けている企業は多く見られますが、近年は人材確保・定着の観点から、一定の要件を満たすパート・有期雇用者にも加入対象を広げる企業が増えてきています。
企業型確定拠出年金は65歳まで可能?60歳以降の加入・拠出条件を解説パートタイム・有期雇用労働法は、正社員と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差を禁止しています。企業型DCの加入資格そのものを直接規律する法律ではありませんが、福利厚生の待遇差についても、業務内容や責任の程度などに照らして不合理でないことが求められる流れにあります。正社員と同程度の業務を担うパート・有期雇用者を一律に排除する取り扱いは、将来的に待遇差の合理性を問われるリスクがある点は認識しておく必要があります。
加入対象を広げることで、パート・有期雇用者の定着率向上や、採用競争力の強化が期待できます。一方で、対象者が増えるほど事業主掛金の総額は増加するため、人件費計画との整合性を確認しながら検討する必要があります。段階的に、一定の勤続期間を満たしたパート従業員から加入対象に含めるといった設計も選択肢の一つです。
選択制DC(選択制確定拠出年金)とは?マッチング拠出との違いと経営者が知るべきポイント加入資格を見直す場合は、労使合意を経たうえで規約変更の手続きを行う必要があります。既存の正社員のみを対象とする規約から対象を広げる場合、変更の区分(軽微な変更か、届出が必要な変更か)によって手続きが異なるため、運営管理機関や顧問税理士に確認しながら進めることをお勧めします。
私たちが支援する中小企業の中には、パート従業員の比率が高い業種(小売・サービス業等)も多くあります。加入資格の設定は自由度がある一方、同一労働同一賃金の観点から待遇差の説明責任が問われる場面が今後増えていくと考えられます。人件費への影響を試算しながら、無理のない範囲で加入対象を検討することをお勧めします。
選択制DC(選択制確定拠出年金)とは?マッチング拠出との違いと経営者が知るべきポイントSMC税理士法人では、金融機関OBや税理士をはじめ経験豊富なプロが御社の円滑な確定拠出年金導入をサポートいたします。お電話やお問い合わせフォームから相談可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
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制度上は可能です。ただし、資格の設定は合理的なものである必要があり、同一労働同一賃金の趣旨も踏まえた検討が望まれます。
可能です。「勤続〇年以上」といった基準を設けること自体は認められています。
可能です。労使合意を経て規約変更の手続きを行うことで、対象範囲を見直すことができます。
対象者が増える分、事業主掛金の総額は増加します。人件費計画とあわせて試算することをお勧めします。
必須ではありません。ただし、待遇差の合理性を説明できるようにしておくことが望ましいとされています。