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企業型確定拠出年金(企業型DC)とは?AFP・DCプランナーが節税と資産形成の視点から解説

投稿日:2026年06月11日

更新日:2026年06月11日

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この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

企業型確定拠出年金(企業型DC)の導入を検討している中小企業の経営者に向けて、AFP・DCプランナーの立場から「節税と資産形成」の視点で解説します。「税務上のメリットは聞いたことがあるが、実際にどのくらい効果があるのかわからない」という方はぜひ最後までお読みください。

結論:企業型DCは、会社の掛金が全額損金になる「節税と老後資産形成を同時に実現できる企業年金制度」です

企業型確定拠出年金(企業型DC)とは、確定拠出年金法に基づき、事業主が毎月一定の掛金を拠出し、加入者(従業員・役員)がその資金を運用する企業年金制度です。

FP(ファイナンシャルプランナー)の視点から最も注目すべきポイントは、税務上の優遇措置の大きさです。

会社が拠出する掛金は全額損金算入(法人税の課税対象外)

加入者が受け取るまで課税が繰り延べられる

運用期間中の運用益は非課税

受け取り時は「退職所得控除」または「公的年金等控除」の対象

この3段階の税制優遇により、「節税しながら老後資産を積み上げる」という経営者の財務戦略と高い親和性があります。

企業型確定拠出年金(企業型DC)とは?仕組み・メリット・デメリットを税理士がわかりやすく解説

AFPが解説:企業型DCの節税効果を数字で確認する

AFP・DCプランナーとして、節税効果を具体的な数字で確認します。

法人税削減効果の試算例

前提条件:

掛金:月額1万円 × 従業員・役員10名

年間拠出総額:120万円

法人税率:23.2%(中小企業の実効税率は概ねこの水準)

法人税削減効果:

120万円 × 23.2% ≒ 年間約27.8万円の法人税削減

10年継続した場合、累計で約278万円の法人税削減効果が見込まれます(税率・拠出額が一定の場合の試算)。

役員自身の資産形成効果

経営者(役員)も企業型DCに加入できます(厚生年金被保険者である場合)。役員報酬を増やして個人で資産形成するより、DC掛金として積み立てる方が税務上有利なケースがあります。

なぜなら:

役員報酬を増やすと、個人の所得税・住民税が増加する

DC掛金として積み立てると、その分は損金算入され法人税が減少し、個人の運用益は非課税

長期的に見ると、DC口座での複利運用と税制優遇の組み合わせが、経営者の老後資産形成に大きく貢献します。

経営者の財務計画における企業型DCの位置づけ

FPの視点から、企業型DCは以下の3つの役割を同時に果たします。

① 法人税の節税(コスト削減)

掛金の全額損金算入により、毎年の法人税負担を軽減します。同じ金額を単純に会社の内部留保として積み上げるより、税引き後の手残りが多くなります。

② 退職金の準備(将来コストの平準化)

企業型DCの掛金は会社の外(信託銀行等)で管理されます。退職金を社内で積み立てる方式(中退共・退職給付引当金等)と比較して、会社の財務リスクから切り離された安全な退職金準備が可能です。

③ 経営者・役員・従業員の資産形成支援

SMC総研では「経営者と従業員の資産最大化」をテーマに支援しています。企業型DCは経営者自身の老後資産形成にも直結します。役員報酬・法人税・個人の資産形成を横断的に考える財務設計の中に企業型DCを組み込むことが重要です。

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現在の退職金制度と法人税の状況を把握する 退職金制度がない場合は「はじめての退職金+節税」として設計できます。法人税の実効税率と年間利益水準を確認することで、DC導入の節税効果を試算できます。

役員(経営者)のDC加入可否を確認する 厚生年金の被保険者であれば役員もDCに加入できます。役員の年齢・役員報酬・将来の退職予定を踏まえて、資産形成プランを設計します。

掛金の予算と節税効果のバランスを試算する 月額3,000円〜1万円/人規模からシミュレーションすることで、節税効果と会社のキャッシュフローへの影響を事前に確認できます。

まとめ

企業型確定拠出年金(企業型DC)は、法人税の節税・退職金準備・経営者・役員・従業員の資産形成を同時に実現できる制度です。AFP・DCプランナーの視点から見ると、税制優遇の大きさと複利運用の効果により、長期的な資産最大化に最も効率的な手段の一つです。SMC総研では、税理士と連携した節税シミュレーション・資産形成プランの設計サポートを行っています。お気軽にご相談ください。

出典

  • 確定拠出年金法(平成13年法律第88号)
  • 法人税法施行令(昭和40年政令第97号)第135条

SMC税理士法人では、金融機関OBや税理士をはじめ経験豊富なプロが御社の円滑な 確定拠出年金導入 をサポートいたします。お電話やお問い合わせフォームから相談可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

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よくあるご質問

企業型DCの掛金は会社の経費として認められますか?

はい。事業主が拠出する掛金は全額損金算入されます(法人税法施行令第135条)。損金として処理できるため、その分の法人税が軽減されます。

役員も企業型DCに加入できますか?

厚生年金保険の被保険者であれば役員も加入できます。ただし役員報酬との関係・役員退職慰労金との整合性について顧問税理士と確認することをお勧めします。SMC総研では税理士との連携もサポートします。

運用商品はどのように選べばいいですか?

運営管理機関が提供する運用商品(投資信託・定期預金等)の中から加入者が選択します。FPの観点からは、長期運用を前提にコストの低いインデックスファンドを組み合わせることが資産形成の基本です。ただし運用の判断は加入者本人が行います。

企業型DCの受け取りは退職金と同じ扱いになりますか?

一時金で受け取る場合は「退職所得」として退職所得控除が適用されます。年金形式で受け取る場合は「雑所得」として公的年金等控除が適用されます。どちらの方式が税務上有利かは個人の状況によって異なります。

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このコラムの著者 : 宍戸沙綾

株式会社SMC総研:株式会社日本企業型確定拠出年金センター 企業型DC導入支援グループ
AFP(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)/DCプランナー2級 
前職で税理士法人グループの保険代理店に所属し、税務の観点から企業にとっての最適な金融商品の提案を実施。その経験を活かし、現在は企業型確定拠出年金の導入を多数支援。提携先の税理士事務所や大手保険会社との共催セミナーの主催や社内勉強会を実施。経営者の想いに寄り添い、「経営者と従業員の資産最大化」をサポートしている。

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