投稿日:2026年06月12日
更新日:2026年06月12日
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「選択制DCと通常の企業型DCのどちらが会社にとってお得なのか」という相談は多く寄せられます。AFP・DCプランナーとして、税務・資産形成の視点から両者を比較解説します。
目次
通常の企業型DC(事業主拠出型):会社が追加の掛金を拠出します。全額損金算入で法人税が軽減され、従業員の給与水準には影響しません。
選択制DC(給与切り出し型):従業員が給与の一部をDC掛金として選択できる仕組みです。会社の追加コストを抑えながら制度を導入できる一方、設計によっては従業員の標準報酬月額に影響が生じる場合があります。
どちらも確定拠出年金法に基づく同じ「企業型DC」です。「選択制DC」は設計方式の名称です。
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- 通常の企業型DC:会社が「上乗せ」で拠出→全額損金→法人税削減
- 選択制DC:従業員の給与の一部を転換→会社の追加コストを抑えやすい
- 両者とも法的には同じ企業型DC。設計の違いが税務・社会保険への影響を左右する
| 比較項目 | 通常の企業型DC | 選択制DC |
|---|---|---|
| 会社の損金算入 | 事業主掛金が全額損金 | 選択制でも事業主負担分は損金算入 |
| 会社の追加コスト | あり(掛金分) | 設計次第で限定的 |
| 法人税削減効果 | 拠出額×法人税率分 | 会社負担分×法人税率分 |
通常の企業型DCは「会社が費用を出して法人税を削減する」というシンプルな節税ロジックです。法人税削減を主たる目的とするなら、通常の企業型DCの方が設計がシンプルです。
| 比較項目 | 通常の企業型DC | 選択制DC |
|---|---|---|
| 従業員の月収 | 変化なし(上乗せ) | DCを選択した分、受け取り給与が減る |
| 従業員の所得控除 | マッチング拠出分のみ | 事業主転換掛金は対象外(加入者掛金として拠出した分は小規模企業共済等掛金控除の対象) |
| 標準報酬月額への影響 | 原則なし | 設計によって下がる場合がある |
| 将来の厚生年金 | 影響なし | 標準報酬月額が下がれば減少の可能性 |
⚠️ FPとして強調したい点:選択制DCにより標準報酬月額が下がった場合、将来の厚生年金受取額・傷病手当金・育児休業給付金の計算基礎が下がる可能性があります。これは特に産育休を取得する可能性のある従業員にとって重大なデメリットです。導入時に必ず説明してください。
AFPとして、選択制DCと通常の企業型DCを経営者の財務戦略の中でどう位置づけるかを整理します。
ただし選択制DCは社会保険への影響・従業員への丁寧な説明が不可欠であり、社労士との連携が重要です。税務・FP視点だけでなく、社会保険の観点でも設計を確認してください。
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- 節税を主目的とするなら通常の企業型DCがシンプルで効果的
- 選択制DCは会社のコスト負担を抑える選択肢だが、社会保険影響・従業員説明が必要
- 経営者の役員報酬・法人税・退職金設計を横断した視点でどちらが最適か判断する
選択制DCと通常の企業型DCは、掛金の出どころが異なる企業型DCの設計方式です。AFPとして整理すると、法人税節税の最大化を目指すなら通常の企業型DCがシンプルです。選択制DCは会社のコスト負担を抑える手段として選択肢になりますが、社会保険への影響と従業員への説明が不可欠です。どちらを選ぶかは経営者の財務戦略・従業員構成・将来の採用計画を踏まえた設計が必要です。SMC総研でお気軽にご相談ください。
出典
SMC税理士法人では、金融機関OBや税理士をはじめ経験豊富なプロが御社の円滑な 確定拠出年金導入 をサポートいたします。お電話やお問い合わせフォームから相談可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
法人税の節税効果を最大化するなら、会社が追加費用として掛金を拠出する通常の企業型DCの方が効果がシンプルでわかりやすいです。選択制DCは会社の追加コストを抑えられる反面、法人税削減効果は会社が負担する部分に限定されます。
会社の追加コストを抑えながら制度を導入できるという点では選択肢になります。ただし、従業員の標準報酬月額への影響・社会保険労務士との連携・従業員への丁寧な説明が必要であり、「手軽な選択肢」とは言い切れません。SMC総研では通常の企業型DCとの比較試算を行った上でどちらが最適か提案します。
一定の要件(資格を満たす役員のみを加入対象にするなど)を就業規則・規約に定めることで設計できます。ただし、正社員など他の従業員を合理的な理由なく除外することは、雇用形態に基づく不合理な待遇差と判断されるリスクがあります。設計前に社労士・FPへの相談をお勧めします。