投稿日:2026年06月11日
更新日:2026年06月12日
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「うちのような小さな会社でも企業型DCは導入できるの?」「中退共やiDeCoとどう違うの?」そんな疑問を持つ経営者の方は多いはずです。AFP・DCプランナー2級として、株式会社日本企業型確定拠出年金センターで企業型DC導入を支援する宍戸沙綾が、小規模企業における企業型DCの活用法を実例を交えて解説します。
目次
はい、企業型DCは小規模企業に非常に向いています。 特に「役員の節税」「退職金準備の効率化」「低コストでの退職金制度整備」という3点において、大企業よりも小規模企業のほうが恩恵を受けやすい構造になっています。
事業主が拠出する掛金は全額が損金に算入されます(確定拠出年金法第54条・法人税法の損金算入規定に基づく)。月額5.5万円(他制度なしの場合の上限)を役員1名に拠出すれば、年間66万円が課税所得から控除されます。法人実効税率を約33%とすると、年間約22万円の法人税削減が見込めます。役員2名であれば年間で約44万円の節税効果です。
企業型確定拠出年金は60歳以降どうする?運用継続と受け取り方の最適解このセクションのポイント
- 事業主掛金は全額損金算入(法人税法)。役員1名・月5.5万円拠出で年間約22万円の節税効果
- 「退職金で受け取る」ことで役員の手取りも最大化できる
- 小規模企業こそ、役員・従業員ともに恩恵を受けやすい仕組み
企業型DCの最大の特徴は、役員(代表取締役・取締役)も加入できる点です。中退共や一部の共済制度では役員の加入が認められていませんが、企業型DCは要件を満たせば役員も対象になります。
掛金として積み立てたお金を退職時に「一時金」として受け取る場合、退職所得控除が適用されます。退職所得控除は勤続年数に応じて大きくなる(20年超の場合:800万円+70万円×(勤続年数-20年))ため、長期にわたって積み立てるほど受取時の税負担が軽くなります。
【試算例】役員(勤続30年・月額掛金5.5万円で積み立て)の場合
同額を給与として受け取った場合の税負担と比較すると、数百万円単位で有利になるケースも珍しくありません。
企業型DCは、中退共や確定給付企業年金(DB)と比べて運営コストが低い点が小規模企業に向いています。
従業員が少ない会社ほど、制度設計・運営の手間が少なく済みます。また、従業員側も自分で運用する「自己責任型」の資産形成ができるため、資産形成意識の高い優秀な人材の採用・定着にもつながります。
中小企業退職金共済(中退共)は月額掛金5,000円〜3万円で使える手軽な制度ですが、役員・個人事業主は加入対象外です。一方、企業型DCは役員も加入できます。これが両制度の最大の違いです。
| 項目 | 企業型DC | 中退共 |
|---|---|---|
| 役員の加入 | 可能 | 不可 |
| 事業主の損金算入 | 全額可能 | 全額可能 |
| 上限掛金(月額) | 55,000円(他制度なし) | 30,000円 |
| 運用・資産形成 | 従業員が自ら運用 | 固定利回り |
| 制度の柔軟性 | 高い | 低い |
経営者自身の退職金準備も一括で行いたい場合は、企業型DCが圧倒的に有利です。
このセクションのポイント
- 役員も加入できる企業型DCは、経営者の退職金準備と節税を同時に実現する
- 従業員が少ない小規模企業ほど導入・運営コストの負担が少ない
- 中退共との最大の違いは「役員が入れるかどうか」
企業型DCの導入には、労使合意(従業員への説明と同意取得)が必要です。従業員数が少ない企業では、全員への個別説明が比較的スムーズに行えますが、「運用は自分でするの?」「損したらどうなる?」といった不安の声が出ることもあります。
こうした場合、SMC税理士法人・NDCセンターでは、顧問税理士との連携のもと従業員向けの説明会資料や個別質問への回答サポートを提供しています。
企業型DCの導入・運営には、以下のようなコストが発生します。
目安として、加入者が3〜5名以上であれば、法人税節税効果で導入・運営コストを十分カバーできるケースが多いです。月額掛金を1人2万円×5名=10万円拠出するだけで、年間120万円が損金となり、法人実効税率33%換算で約40万円の節税になります。
SMC税理士法人グループ(SMC総研)とNDCセンターは提携し、小規模企業向けの企業型DC導入を一貫サポートしています。
実例:社員10名以下の製造業A社
実例:従業員3名の不動産仲介業B社
企業型確定拠出年金(企業型DC)とは?福利厚生で会社と従業員が得るメリットこのセクションのポイント
- 導入コストは加入者3〜5名以上で節税効果がコストを上回るケースが多い
- 労使合意と従業員説明は専門家のサポートで負担を軽減できる
- SMC税理士法人・NDCセンターの提携サポートで導入から運営まで一括対応
企業型DCの導入を検討する経営者の方に、今日からできる3つのアクションをお伝えします。
企業型DCは、役員も加入でき、掛金の全額損金算入による節税と退職金準備を同時に実現できる、小規模企業にとって非常に活用しやすい制度です。中退共では対応できない「役員の退職金問題」を解決する手段として、ぜひ検討をお勧めします。導入コストや設計方法については、SMC税理士法人・株式会社日本企業型確定拠出年金センターへお気軽にご相談ください。
出典・参照情報
SMC税理士法人では、金融機関OBや税理士をはじめ経験豊富なプロが御社の円滑な 確定拠出年金導入 をサポートいたします。お電話やお問い合わせフォームから相談可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
はい、導入できます。企業型DCに従業員数の下限はありません。ただし、加入者数が少ない場合は運営コストに対する節税効果の比較検討が重要になります。SMC・NDCセンターでは1名からのご相談にも対応しています。
原則として、一定の条件を満たした上で役員のみを対象とする設計も可能なケースがあります。ただし、就業規則や労働協約との整合性が必要です。詳細は税理士・社労士との連携サポートのもとで設計する必要があります。
はい、中退共と企業型DCは併用可能です。ただし、掛金の上限額の計算において中退共の拠出額が「他制度掛金相当額」として反映されるため、企業型DCで拠出できる上限が調整されます(2024年12月1日以降の制度)。具体的な試算は専門家にご相談ください。
はい、変更できます。ただし、変更には労使合意(従業員への説明と同意)が再度必要になります。掛金の増減は柔軟に対応可能ですが、手続きに一定の時間がかかる場合があります。
規約の作成・申請から実際の掛金拠出開始まで、一般的に3〜6ヶ月程度かかります。SMC・NDCのサポートを活用することで、手続きをスムーズに進めることができます。