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DBと企業型DCを併用する場合の拠出限度額|「他制度掛金相当額」による調整計算の実務

投稿日:2026年07月24日

更新日:2026年07月24日

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この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

「うちはDB(確定給付企業年金)と企業型DCを両方やっているが、拠出限度額の計算方法が変わったと聞いた」――複数の企業年金制度を併用している企業の経理担当者から、こうした相談が増えています。2024年12月の制度改正により、他制度を実施している企業の企業型DC拠出限度額の算定方法が変更されました。本記事では、DBと企業型DCを併用する場合の拠出限度額の考え方を整理します。

結論:他制度掛金相当額を実額で控除する方式に変更されている

2024年12月1日の制度改正により、DBなど他の企業年金制度を実施している企業が企業型DCを併用する場合の拠出限度額は、従来の一律控除方式から、実際の他制度掛金相当額を用いて算出する方式に変更されました。自社が実施しているDB等の他制度掛金相当額を正確に把握し、限度額を超過しないよう継続的に管理することが実務上重要です。

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拠出限度額の基本:企業型DCのみの場合

企業型DCのみを実施している企業の場合、拠出限度額は月額5.5万円です。この範囲内で、事業主掛金やマッチング拠出(従業員が上乗せする掛金)の合計額を収める必要があります。

2024年12月改正前の仕組み:一律控除方式

2024年12月の改正前は、DBなど他の企業年金制度を実施している企業の企業型DC拠出限度額は、企業型DCのみの場合の上限(月額5.5万円)から一律で2.75万円を差し引いた月額2.75万円とされていました。実際の他制度の給付水準にかかわらず、一律の金額が控除される仕組みだったため、DBの給付水準が低い企業にとっては企業型DCの拠出余地が実態より狭く制限されているという課題が指摘されていました。

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2024年12月改正後の仕組み:実額控除方式

2024年12月の改正により、他制度を実施している企業の企業型DC拠出限度額は、月額5.5万円から実際の他制度掛金相当額を控除した額に変更されました。これにより、DBの給付水準が低い企業では、以前よりも高い金額まで企業型DCの掛金を拠出できる余地が生まれる一方、DBの給付水準が高い企業では、これまでより低い限度額が適用される可能性がある点に注意が必要です。

他制度掛金相当額の算定方法

他制度掛金相当額は、DBの給付設計に基づき、一定の算定方法により月額換算した金額として算出されます。具体的な金額は、DBを運営する信託銀行・生命保険会社等や、企業型DCの運営管理機関から通知される場合が一般的です。自社の他制度掛金相当額がいくらになっているかを正確に把握しないまま企業型DCの掛金を設定すると、限度額超過のリスクが生じるため注意が必要です。

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実務対応:限度額超過リスクの管理

拠出限度額を超過した場合、超過分は一定の手続きにより事業主に返還されるなどの対応が必要になり、税務上も本来受けられるはずの損金算入の扱いに影響が生じる可能性があります。DBの給付設計を見直した場合、他制度掛金相当額も変動するため、企業型DCの掛金設定についても定期的に見直しを行うことが望まれます。

SMC税理士法人からのアドバイス

DBと企業型DCを併用する企業では、DBの設計変更が企業型DCの拠出限度額に影響することを見落としがちです。特に、DBの給付水準を引き上げた場合には、他制度掛金相当額が増加し、企業型DCの拠出余地が縮小する可能性があります。DBの見直しを検討する際は、企業型DC側への影響もあわせて運営管理機関・顧問税理士に確認することをお勧めします。

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まとめ

  1. 2024年12月の改正により、他制度を実施している企業の企業型DC拠出限度額は実額控除方式に変更されました。
  2. 改正前は一律2.75万円が控除される仕組みでしたが、改正後は実際の他制度掛金相当額が控除されます。
  3. DBの給付水準によって、企業型DCの拠出余地が広がる企業も縮小する企業もあり得ます。
  4. 他制度掛金相当額は、DBの運営機関や企業型DCの運営管理機関からの通知で把握する必要があります。
  5. DBの給付設計を見直した場合は、企業型DCの拠出限度額への影響もあわせて確認することが重要です。

出典・参考法令

SMC税理士法人では、金融機関OBや税理士をはじめ経験豊富なプロが御社の円滑な確定拠出年金導入をサポートいたします。お電話やお問い合わせフォームから相談可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

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よくあるご質問

他制度掛金相当額とは何ですか?

DBなど企業型DC以外の企業年金制度について、一定の算定方法により月額換算した掛金相当額のことです。

改正前後で何が変わったのですか?

改正前は一律2.75万円を控除する方式でしたが、改正後は実際の他制度掛金相当額を控除する方式に変わりました。

自社の他制度掛金相当額はどこで確認できますか?

DBを運営する信託銀行・生命保険会社等や、企業型DCの運営管理機関からの通知で確認できます。

限度額を超過するとどうなりますか?

超過分の返還手続きが必要になるほか、税務上の損金算入の扱いに影響が生じる可能性があります。

DBの給付水準を見直すと企業型DCにも影響しますか?

影響します。他制度掛金相当額が変動するため、企業型DCの拠出限度額もあわせて見直しが必要です。

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このコラムの著者 : 宍戸沙綾

株式会社SMC総研:株式会社日本企業型確定拠出年金センター 企業型DC導入支援グループ
AFP(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)/DCプランナー2級 
前職で税理士法人グループの保険代理店に所属し、税務の観点から企業にとっての最適な金融商品の提案を実施。その経験を活かし、現在は企業型確定拠出年金の導入を多数支援。提携先の税理士事務所や大手保険会社との共催セミナーの主催や社内勉強会を実施。経営者の想いに寄り添い、「経営者と従業員の資産最大化」をサポートしている。

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