投稿日:2026年07月24日
更新日:2026年07月24日
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「経営者の退職金準備として小規模企業共済に入っているが、企業型DCも導入した方がよいのか」という質問を、中小企業のオーナー経営者からよく受けます。両制度は根拠となる法律も運営主体も異なり、制度の性質も異なります。本記事では、小規模企業共済と企業型DCの違いと、併用する際の考え方を整理します。
小規模企業共済(独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営)と企業型DCは根拠法令が異なるため、両制度を併用すること自体は制度上可能です。ただし、小規模企業共済への加入には常時使用する従業員数に関する要件があり、また掛金の性質(個人の所得控除か、法人の損金か)も異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで使い分けることが重要です。
企業型確定拠出年金は65歳まで可能?60歳以降の加入・拠出条件を解説小規模企業共済は、個人事業主や小規模企業の役員が加入できる、いわば「経営者の退職金」を準備するための共済制度です。掛金は月額1,000円から7万円までの範囲で自由に設定でき、掛金の全額が加入者本人の所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象になります。廃業時や退任時に共済金を受け取る仕組みで、受取時には退職所得や公的年金等の雑所得として扱われます。
小規模企業共済に加入できるのは、常時使用する従業員数が一定数以下の個人事業主やその共同経営者、会社役員です。業種によって基準となる従業員数が異なり、商業・サービス業では常時使用する従業員が5人以下、それ以外の業種では20人以下であることが目安とされています。企業規模が大きくなると加入要件を満たさなくなる点は、企業型DCとの大きな違いです。
企業型確定拠出年金は65歳まで可能?60歳以降の加入・拠出条件を解説企業型DCの事業主掛金は法人の損金として扱われるのに対し、小規模企業共済の掛金は加入者個人の所得控除として扱われます。また、企業型DCは加入対象を従業員全体に広げることができる制度であるのに対し、小規模企業共済は個人事業主や役員本人のための制度である点も異なります。運用方法にも違いがあり、企業型DCは加入者自身が運用商品を選び運用リスクを負うのに対し、小規模企業共済は共済制度として一定の予定利率に基づく給付が設計されています。
企業型DCと小規模企業共済は排他的な関係にはないため、経営者本人が企業型DCの加入者となりつつ、あわせて小規模企業共済にも加入するという設計は可能です。ただし、それぞれの掛金負担の合計が資金繰りに与える影響を試算したうえで、無理のない範囲で掛金額を設定することが重要です。
企業型確定拠出年金の給与明細|記載項目と見方【選択制も解説】小規模企業共済はあくまで加入要件を満たす規模の企業でなければ利用できないため、事業拡大により従業員数が要件を超えた場合、新規加入ができなくなる点に注意が必要です。また、両制度とも受取時の税制優遇を受けられますが、退職所得控除の計算上、他の退職金と合算して勤続年数等が通算される場合があるため、受取時期が重なる場合は事前に税額のシミュレーションを行っておくことをお勧めします。
小規模企業共済は掛金の即時性の高い所得控除が魅力である一方、企業規模の拡大とともに加入要件から外れてしまう可能性がある制度です。企業型DCは加入要件の従業員数上限がないため、事業拡大を見据える経営者にとっては、企業型DCを軸としながら小規模企業共済を補完的に活用するという考え方も選択肢の一つです。
税理士・会計事務所こそ企業型DCを|士業事務所が自ら導入すべき理由と採用力への効果SMC税理士法人では、金融機関OBや税理士をはじめ経験豊富なプロが御社の円滑な確定拠出年金導入をサポートいたします。お電話やお問い合わせフォームから相談可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
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根拠法令が異なるため、制度上の併用は可能です。ただし小規模企業共済には加入要件があります。
常時使用する従業員数が、商業・サービス業では5人以下、それ以外の業種では20人以下であることが目安とされています。
掛金の性質(損金か所得控除か)が異なるため一概には比較できません。自社の状況に応じたシミュレーションが必要です。
新規加入はできなくなりますが、既に加入している共済契約が直ちに解約されるわけではありません。詳細は中小企業基盤整備機構にご確認ください。
退職所得控除の計算上、勤続年数等が通算される場合があるため、事前の税額シミュレーションをお勧めします。